Fiasco: The American Military Adventure in IraqThomas E. Ricksこのアイテムの詳細を見る ワシントン・ポストの特派員として5年間、イラク戦争に従軍した著者が、なぜこの「大失敗」が起こったのかを明らかにする。大筋は、これまでのイラク本(たとえば『戦争計画』)とそう違わないが、イラク戦争終結後の占領政策の失敗に重点が置かれている。 1991年の湾岸戦争の際にフセイン政権を倒せなかったため、ウォルフォウィッツ国防副長官(本書の主役)をはじめとするネオコンは、いつかフセインを政権から追放しようとねらっていた。CIAが大きく間違えた原因も、最初にイラクを攻撃するという結論ありきで、それにあわせて都合のいい情報だけが集められ、ホワイトハウスに報告されたためだ。 致命的だったのは、イラクが大量破壊兵器を保有しているという2003年2月のパウ