クライネンバーグ教授が語る「おひとりさまと孤独」 ひとりで生活する人が世界各地で増えている。「シングルトン」と呼ばれ、その数は2006年時点で2億人を突破したと言われている。このまま一人暮らしが増え続けたら、私たちの生活や社会はどう変わっていくのだろうか。『シングルトン』という本を書いた、米ニューヨーク大学のエリック・クライネンバーグ教授に聞いた。(聞き手・構成=太田航) 市場調査会社ユーロモニター・インターナショナルによると、シングルトンの数は、1996年の1億5300万人から2006年には2億200万人になり、10年間で33%増えた。 シングルトンは依然、増加していると推定されている。中国やインド、ブラジルなどが著しい経済成長を続け、女性の地位向上も進んでいることが原因だ。福祉国家化、高齢化、都市化、そしてインターネットなど通信技術の急激な発達でコミュニケーションのあり方が変わり、一人
