現在、新型コロナのオミクロン株の亜系統BA.5が主流の第7波が到来しています。私の勤務する病院は軽症中等症病床を運用していますが、病床が次第に逼迫しつつあり、患者数のピークが予想できません。日々、新規の新型コロナ患者さんを診療する上で重要なのは「肺炎の有無」です。 医療機関のクラスターが多発コロナ禍始まって以来、当院でいつぶりかという「新型コロナの入院患者数ゼロ」を6月12日に達成したのですが、つかの間の休息に過ぎませんでした。そこからわずか1か月で、コロナ病棟は別の景色となりつつあります。 第6波は周囲の感染が高齢者に波及する形で新規陽性者が増えていきましたが、今回は全年齢で同時に感染急増が始まっています(1)。 BA.5はBA.2と重症化率がさほど変わらないとされており、もしかすると第6波に記録した過去最多の死亡者数を更新するかもしれません (図1)。死亡者数の増加は、グラフにあるよう