「やっぱりちょっとオタクって気持ち悪いよね」? 元アイドルで、自身もアイドルオタクである作家・宮田愛萌氏が語る、愛に満ちたオタク論。 村雲菜月『コレクターズ・ハイ』を読んだ豪華執筆陣が綴るエッセイ「私の #コレクターズハイ」をお届けする。 オタクって気持ち悪いよね? こんなことをいうと怒られそうだが、やっぱりちょっとオタクって気持ち悪いよね、と思いながら私は村雲菜月の『コレクターズ・ハイ』を読んだ。 オタクという言葉を自宅にある旺文社の国語辞典第十版(小型版)で引くと「ある物事に異常なほど凝っている人」とある。 異常なほど、という時点でおそらくオタクでない人からしたら気持ち悪いはずなのだ。異常とは「ふつうとは違うこと」であり、自分の理解が及ばないものや自分とは違うものに対して「気持ち悪い」と思う人は多いから。 この物語は「なにゅなにゅ」というキャラクターに愛を注ぐ女性が主人公だ。部屋をなに