ブックマーク / www.a.u-tokyo.ac.jp (13)

  • C<sub>4</sub>植物の光合成能力と環境適応力はC<sub>3</sub>植物よりも進化的に優れている――地球温暖化・気候変動に適応する植物の開発へ期待―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    ホーム 研究成果 C4植物の光合成能力と環境適応力はC3植物よりも進化的に優れている――地球温暖化・気候変動に適応する植物の開発へ期待―― 発表のポイント C4植物とC3植物において光の強さの変化に対する応答を調べたところ、C4植物、C3植物とC4植物の中間型、C3植物の順に光合成誘導と気孔応答が素早く、環境に素早く適応する能力を持っていることが分かりました。 C4植物はC3植物から進化する過程でCO2濃縮機構という機能を獲得し、高温・乾燥地域に適応していると考えられています。この性質が、野外で日常的にさらされている変動光に対してどのように応答しているかを明らかにしました。 研究成果は、植物が進化の過程で獲得した形質の有用性を証明するとともに、この優れた形質をほかの植物に導入し、将来の地球温暖化・気候変動に適応した植物を作出することの可能性を示しました。 発表概要 東京大学大学院農学生命

    C<sub>4</sub>植物の光合成能力と環境適応力はC<sub>3</sub>植物よりも進化的に優れている――地球温暖化・気候変動に適応する植物の開発へ期待―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
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    t_f_m 2024/07/25
  • 植物が共生菌への鉄供給によって窒素を得る仕組みを解明 | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    発表のポイント マメ科植物体内の窒素状態に応じて全身的(地上部と根)に機能し、窒素固定細菌の根粒菌が共生する根粒に鉄を集める働きを持つペプチド因子を発見しました。さらに、根粒共生をしない植物でも、このペプチド因子が体内の窒素と鉄のバランスを保つことで、窒素恒常性を制御することも明らかにしました。 発表概要 マメ科植物は、窒素固定細菌である根粒菌との共生を介し、生育に必須な栄養素である窒素を効率的に獲得する仕組み(根粒共生)を持っています。 植物の根に形成される共生器官が根粒です。根粒菌はその中にいて、空気中の窒素をアンモニアへと変換する窒素固定を行います。窒素固定反応を触媒する酵素が働くためには鉄が必要ですが、どこから、どのように鉄が根粒へと運ばれて窒素固定のために使われるのか、その仕組みはほとんど解明されていませんでした。 研究では、マメ科のモデル植物ミヤコグサを用い、根粒共生過程にお

    植物が共生菌への鉄供給によって窒素を得る仕組みを解明 | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
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    t_f_m 2024/06/28
  • 言葉がヒトの匂いの脳内情報処理に与える影響 ――何の匂いと思って嗅ぐかによって一次嗅覚野の脳活動が変化する―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    発表のポイント 超高磁場の機能的磁気共鳴画像法(Functional Magnetic Resonance Imaging: fMRI)を用いて匂いを嗅いでいる際の脳活動を高解像度で計測し、匂いと共に呈示された言葉が嗅覚野の活動に与える影響を明らかにしました。 同じ匂いを嗅いでも、同時に見ている言葉(言葉ラベル)が異なると、匂いの感じ方、および一次嗅覚野の脳活動が変化することが示されました。 研究成果は、ヒトにおける匂いの脳内情報処理を包括的に理解するための足がかりとなるとともに、産業面では香料のもたらす印象を予測する技術への応用が期待されます。 発表概要 東京大学大学院農学生命科学研究科の岡雅子准教授、東原和成教授、大阪大学大学院生命機能研究科の西伸志教授、情報通信研究機構(NICT(エヌアイシーティー))未来ICT研究所脳情報通信融合研究センターの黄田育宏副室長らの研究グループは

    言葉がヒトの匂いの脳内情報処理に与える影響 ――何の匂いと思って嗅ぐかによって一次嗅覚野の脳活動が変化する―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
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    t_f_m 2024/04/30
  • 身近な雑草に見える故郷の面影 ―日本の春の花はヨーロッパ原産、秋の花は北米原産が多い― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    発表概要 東京大学大学院農学生命科学研究科の丸山紀子大学院生(当時)、内田圭助教、河鰭実之教授、安永円理子准教授、東大農場・演習林の存続を願う会の宮崎啓子代表、千葉大学大学院園芸学研究院の深野祐也准教授らによる研究グループは、身近に生えている雑草数百種の開花スケジュールが、その雑草の『原産地域』に大きく影響を受けていることを発見しました。春に咲く雑草はほとんどがヨーロッパ原産である一方、秋に咲く雑草は日在来と北米原産が多かったことを明らかにしました(図1)。このパターンは、①国内の外来雑草537種を網羅した図鑑データベース、②1年間9地点、延べ234回にわたる現地調査(3,112記録)、そして③市民ボランティア(東大農場・演習林の存続を願う会)が25年間毎月行った植物調査(5,982記録)の3つの独立したデータで、一貫して観察された堅固なものでした。この研究は、外来生物の侵略性や管理を考

    身近な雑草に見える故郷の面影 ―日本の春の花はヨーロッパ原産、秋の花は北米原産が多い― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
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    t_f_m 2024/04/18
  • 培養液を3℃加温するだけでレタスの収穫量アップ! ――植物工場におけるレタス栽培の革新的アプローチ―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    ホーム 研究成果 培養液を3℃加温するだけでレタスの収穫量アップ! ――植物工場におけるレタス栽培の革新的アプローチ―― 発表のポイント 気温が光合成や植物の生育に大きな影響を与えることはよく知られていますが、養液栽培の培養液温度(根圏温度)が植物の代謝や生育に与える影響については不明瞭な点が多くあります。 研究では、培養液を3℃加温することによって、根からの養分の取り込みとアミノ酸代謝が促進され、養液栽培レタスの生育とカロテノイドやビタミンCなどの機能性成分が向上することが明らかになりました。 研究成果は、新産業である植物工場において、作物の生産性と機能性成分を増産させる新しい栽培法の開発に貢献することが期待されます。 発表概要 東京大学大学院農学生命科学研究科の林蒼太大学院生と矢守航准教授らは、人工光型植物工場の養液栽培において、培養液温度(根圏温度)が植物の代謝や生育に与える影響

    培養液を3℃加温するだけでレタスの収穫量アップ! ――植物工場におけるレタス栽培の革新的アプローチ―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
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    t_f_m 2024/04/18
  • アンデス原産の野生種トマトから高い光合成能力を持つトマトを発見 ――生産性の高いトマト品種の開発へ期待―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    発表のポイント アンデス山地を中心に自生する野生種トマトは、多様な自然環境(気温・降雨量・標高等)に適応しているため、人間にとって有用な形質を持っている可能性があります。光合成は植物の生産性を決定する最も重要な代謝ですが、野生種トマトの光合成特性を網羅的に調査した研究例は存在しないのが現状です。 研究では、野生種トマト8種と栽培種トマト2種を用いて、各トマトの光合成特性を比較しました。栽培種トマトと比較して高い光合成能力をもつ野生種トマトが発見され、これらの光合成特性は気孔形態や自生地環境と関連していることも明らかになりました。 研究成果は、野生種トマトの高い光合成能力を栽培種トマトに導入し、生産性の高いトマト育種開発に貢献することが期待されます。 発表概要 東京大学大学院農学生命科学研究科の吉山優吾大学院生と矢守航准教授らは、野生種トマト8種と栽培種トマト2種の光合成特性を比較調査し

    アンデス原産の野生種トマトから高い光合成能力を持つトマトを発見 ――生産性の高いトマト品種の開発へ期待―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
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    t_f_m 2024/04/16
  • 都市の熱さで植物は赤く進化する ―ヒートアイランドへの急速な適応進化を初めて実証― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    千葉大学大学院園芸学研究院の深野祐也准教授、東京大学大学院農学生命科学研究科の矢守航准教授、内田圭助教、東京都立大学大学院理学研究科の立木佑弥助教、かずさDNA研究所植物ゲノム・遺伝学研究室の白澤健太室長、佐藤光彦研究員らの共同研究グループは、都市の高温ストレス(ヒートアイランド)によって、カタバミの葉の色が赤く進化し高温耐性を獲得していることを発見しました。この成果は、ヒートアイランドによって植物が進化していることを明らかにした初めての成果です。今後、温暖化が進んだ世界の生物動態の予測や、高温下で栽培される農産物の開発につながる可能性があります。研究成果はScience Advancesで2023年10月20日(米国東部時間)に電子出版されました。 研究の背景 都市の最も顕著な特徴は、アスファルトやコンクリートで地表面が覆われることです。このような不透水性の地表面は、熱を吸収・発生させ

    都市の熱さで植物は赤く進化する ―ヒートアイランドへの急速な適応進化を初めて実証― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
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    t_f_m 2023/10/23
  • 「生殖の壁」をつくるマスター因子の発見 ――種を超えた自在な作物育種へ―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    発表のポイント 地球上には30万もの植物種が存在すると見積もられていますが、雌しべと花粉はそれぞれの種に特有のメカニズムによって結びつくため、種の間には「生殖の壁」があると考えられてきました。しかしそのようなメカニズムの多くが謎のままでした。 種間の「生殖の壁」をつくる新しい遺伝子Stigmatic Privacy 2(SPRI2)を発見しました。SPRI2は雌しべの核の中で特徴的な粒状構造体を形成しながら細胞壁関連遺伝子を制御する転写因子であり、異種花粉を排除する生殖の壁を作り上げる機能をもつことが明らかになりました。 SPRI2のような遺伝子を壊して制御すれば、生殖の壁を取り払い新しい作物種を生み出す技術に繋がることが期待されます。 シロイヌナズナ雌しべで発現するSPRI2と、核内において形成されるSPRI2粒状構造体 発表概要 東京大学大学院農学生命科学研究科の藤井壮太准教授(兼任サ

    「生殖の壁」をつくるマスター因子の発見 ――種を超えた自在な作物育種へ―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
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    t_f_m 2023/10/09
  • カイコは小さなRNAに見守られて成長する ――生殖細胞ゲノムを守るpiRNAは体細胞においても重要なはたらきを担う―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    発表のポイント チョウ目のモデル昆虫であるカイコにおいて、生殖細胞ゲノムを守る小さなRNA(piRNA)の生合成にかかわる2つの主要な遺伝子を、ゲノム編集により機能破壊しました。 piRNAが生殖細胞ゲノムを守ることに加え、個体の成長や体細胞組織の発達、性分化にもかかわることを示しました。 piRNAの生合成にかかわる遺伝子を標的とした昆虫制御法の開発につながると期待されます。 発表内容 今回、東京大学大学院農学生命科学研究科の木内隆史准教授、勝間進教授、定量生命科学研究所の庄司佳祐助教、泉奈津子技術専門職員、泊幸秀教授の研究グループは、多くの生物において生殖細胞ゲノムを守る役割を担う小さなRNA(piRNA)が、個体の成長や、体細胞組織の発達および性分化にかかわることを、ゲノム編集技術により実験的に示しました。 〈研究の背景〉 生物のゲノムには、タンパク質の設計図である遺伝子配列や遺伝子

    カイコは小さなRNAに見守られて成長する ――生殖細胞ゲノムを守るpiRNAは体細胞においても重要なはたらきを担う―― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
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    t_f_m 2023/09/26
  • 結核菌の細胞壁の分解酵素の正体を50年ぶりにつきとめた | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    発表のポイント 結核菌の細胞壁には複雑な多糖D-アラビナンが含まれており、ヒトの免疫システムから逃れるのに使われています。 D-アラビナンの分解酵素が存在することは1970年代初頭に報告されていましたが、その正体は全く分かっていませんでした。 D-アラビナンを分解する酵素を4種類発見して、そのうち3種類で詳細な立体構造と分解メカニズムを明らかにしました。 発表概要 結核菌の細胞壁にはリポアラビノマンナンおよびアラビノガラクタンと呼ばれている複合分子が存在しており、その中心部はD-アラビナンという多くの糖が連なった複雑な部分から成り立っています。これらの分子は結核菌とヒトの免疫システムの相互作用に重要な役割を果たしています。1971年に大阪大学のグループが土壌細菌からD-アラビナンを分解する酵素を見つけて報告していますが、その正体はこれまで全く分かっておらず、ほとんど研究が進んでいませんでし

    結核菌の細胞壁の分解酵素の正体を50年ぶりにつきとめた | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
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    t_f_m 2023/09/24
  • リグニン分解酵素の進化が石炭紀の終焉を引き起こした-担子菌ゲノム解析コンソーシアムの共同研究成果がScience誌に掲載 | 東京大学大学院農学生命科学研究科

    図1 リグニン分解に関わるペルオキシダーゼの構造。赤丸で囲われた部分が今回の解析で注目された活性に不可欠なアミノ酸。 (拡大画像↗) 図2 31種類の真菌ゲノム配列を分子時計解析した結果。数字はそれぞれの菌が持つリグニン分解に関わるペルオキシダーゼ遺伝子の数,括弧付きの数字は分岐した年代(単位は百万年)を表す。リグニン分解に関わるペルオキシダーゼの遺伝子数が著しく増加および減少した系統にそれぞれ青線と赤線が引かれている。 (拡大画像↗) 木材は,多糖成分であるセルロースとヘミセルロースからなる繊維と,芳香族ポリマーであるリグニンによって構成されており,それらの成分が高次構造を形成しながら充填されることで非常に優れた強度と耐久性を持つ材料となっています。一方自然界では,「木材腐朽菌注1」と呼ばれる担子菌の一種によって,木材は二酸化炭素と水にまで分解されることが知られています。木材腐朽菌は,腐

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    t_f_m 2023/03/09
  • なぜ現代人には虫嫌いが多いのか? ―進化心理学に基づいた新仮説の提案と検証― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部

    発表者 深野 祐也(東京大学大学院農学生命科学研究科 附属生態調和農学機構 助教) 曽我 昌史(東京大学大学院農学生命科学研究科 生圏システム学専攻 准教授) 発表のポイント 現代社会に広くみられる虫嫌いの理由を、進化心理学的観点(注1)から提案・検証しました。 13,000人を対象としたオンライン実験・調査の結果、都市化によって、①虫を見る場所が室内に移ったこと、②虫の種類を区別できなくなったことが、虫嫌いの強さと嫌う種数を増やす原因であることが分かりました。 結果をもとに、虫嫌いの緩和に向けたアイデアを提案しました。 発表概要 東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構の深野祐也助教らは、昆虫をはじめとする陸生節足動物(以下、総称して「虫」と呼ぶ)に対する否定的な認識(以下、虫嫌い)が世界的にみられる原因を、進化心理学的観点から検証しました(図1)。虫嫌いは世界中、特に先進

    なぜ現代人には虫嫌いが多いのか? ―進化心理学に基づいた新仮説の提案と検証― | 東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部
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    t_f_m 2021/03/15
  • “多細胞生物”麹菌の細胞と細胞をつなぐ穴を制御するメカニズムを解明 | 東京大学大学院農学生命科学研究科

    図1 麹菌の菌糸の構造。 (拡大画像↗) 図2 麹菌のコロニーに水をかけると菌糸が溶菌する。 (拡大画像↗) 図3 麹菌の菌糸の透過型電子顕微鏡写真。矢印はWoronin bodyを示す。スケールバーは500ナノメートル。 (拡大画像↗) 図4 麹菌が溶菌するとWoronin bodyが隔壁孔をふさいで、となりの細胞が巻き添えに遭うことを防ぐ。 (拡大画像↗) 図5 Woronin bodyが隔壁孔をふさぐことにより、酵素生産活性が高い細胞と低い細胞を区別する。各細胞の黄色の濃さの違いで酵素生産活性の高さを表した。 (拡大画像↗) 麹菌は、古くより日酒・醤油・味噌などの日の伝統的醸造産業で用いられてきました。日酒造りではアミラーゼを生産し、蒸米のデンプンを分解、酵母のえさとなる糖を供給します。醤油や味噌造りではプロテアーゼを生産し、大豆のタンパク質をペプチドに分解、味や香りの形成に貢

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    t_f_m 2013/01/04
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