地味な調整の集大成 そうこうするうち、役員に動きがあった。いよいよバルーンを上空に解き放つのだ。 「解き放つ」といっても、もちろんアンカーを解いて手を離して行く末をポカーンと見上げるだけ、では決してない。 バルーンの浮力は60kg。そのバルーンに、幅50mm・150m以上のテザーを繋げて、それがまっすぐ昇るよう3方向からロープで引っ張り合いながら、慎重に上げていく。 数メートルくらいの話なら数人ですぐできそうであるが、150mというスケールとなると想像の範囲を超える。もう忍耐強く調整していくしかないようだ。各大学のボランティアとで助け合いつつ進行していく。