このところどうもスランプ気味で、なかなかまとまった文章が書けそうにない。とりあえず精神的リハビリを兼ねて、備忘録的な「コピペ」をとっておくことにする。 J.アン・ティックナー『国際関係論とジェンダー』は、17世紀ヨーロッパに起きた画期的な変化とその影響を繰り返し取り上げているが、その中心的事態は近代主権国家と国民国家システムの成立である。 *1 西欧社会で、国民国家体制は一七世紀ヨーロッパに始まる。チャールズ・ティリーが指摘するように、近代国家は戦争を通して誕生した。近代国民国家初期の指導者たちは、資源の強制的な搾取と、より強大な領土獲得を求めた戦争を通して、彼らの権力を強固なものとしてきた。 ティックナー氏は、この過程が「西欧啓蒙主義の科学」、すなわち「自然を飼いならし、支配し、利益や便利さを求めて利用しようとする」「機械論的自然観」の成立と並行していたと指摘している。《一七世紀に自然は