表現規制の歴史、あるいは反CSECの歴史*1 反CSEC(CSEC:児童の商業的性的搾取)についてはECPATの存在なしに語ることはできません。1990年代はじめ、欧米や日本の観光客の一部が東南アジアの児童を買春する事態がレポートされていました。これに対してアジアの児童を救おうと立ち上がったのがECPAT(End Child Prostitution in Asian Tourism)【アジア旅行における児童買春を禁止する運動】です。1992年にはECPAT/ストップ子ども買春の会(通称エクパット東京)も活動を開始します。彼らの活動はUNICEFなどの国連諸機関を巻き込み、1996年8月の「第1回児童の商業的性的搾取に反対する世界会議」(ストックホルム会議)に結実します。同会議で日本は買春ツアーの主催者、児童ポルノの製造国として諸外国から非難を浴びたことが児童ポルノ法成立の起因です。後者に