【エルサレム=AP】「聞いてくれ」──。ガザで戦闘が激化する中、地域で最大かつ最も先進的なシファ病院の外科部長・マルワン・アブ・サダ医師が11日、銃声と砲撃が鳴り響く方向に携帯電話をかざした。 イスラエル軍兵士とイスラム組織ハマスの武装勢力が接近戦を繰り広げる中、砲弾が病院の中庭で激しく鳴り響き、病棟に激突した。医師たちは逃げ惑いつつも、患者を助けようとした。 アブ・サダ氏は、シファ病院を、何千人もの負傷者、医療スタッフ、避難民がとらわれた「死の罠(わな)」と表現する。一方、イスラエル軍は、シファ病院を直接攻撃したことも、包囲下に置いたことも否定している。