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ブックマーク / nojiri-h.hatenablog.com (15)

  • スリングショット猟の意義と法律解釈 - 野尻抱介blog

    新年早々、こんな動画を公開した。 現在の日で、誰でも無免許・無許可で野鳥や野生動物を狩ることが許されている――と言ったら、まさかと思うかもしれない。案の定、動画の冒頭では「違法行為です!」という自信満々なコメントが相次いだ。遵法精神が横溢しているのなら結構なことだが、肝心の法律をよく知りもせずに人を非難する態度を見る限り、「他人が勝手なことをしているのが気にくわない」「合法なら我慢するが違法なら叩くぞ」という単純なメンタリティのような気もする。 動画の進行とともにコメントは変化してゆく。法律解釈が説明されると違法の指摘は鳴りをひそめ、狩りの場面になると「かわいそう」「残酷」という感情論が現れる。そして捕獲された鴨が解体されて肉になると、「おいしそう」が支配的になるのだった。「かわいそう」も「おいしそう」も素直な気持ちであろう。私だってそう感じた。良くも悪くも、感じたことがストレートにコメ

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    t_thor 2013/01/23
  • SFマガジン8月号 初音ミク特集『歌う潜水艦とピアピア動画』について - 野尻抱介blog

    早川書房にはいろいろと不義理をしている。Twitterで担当編集者のS澤さんからフォローされたときはただちにブロックしたものだが、にもかわらず「初音ミク特集をやるので短編を書きませんか」とオファーしていただいた。自称ミク廃SF作家として、これは受けるしかなかった。 S-Fマガジン 2011年 08月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2011/06/25メディア: 雑誌購入: 15人 クリック: 636回この商品を含むブログ (36件) を見る南極点のピアピア動画 (ハヤカワ文庫JA) 作者: 野尻抱介,KEI出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2012/02/23メディア: 文庫購入: 19人 クリック: 626回この商品を含むブログ (120件) を見る 私がぽつぽつとSFマガジンに書いてきた短編に「ピアピア動画」シリーズがある。『南極点のピアピア動画』前後編と『コン

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    t_thor 2011/06/30
  • ガイガーカウンターミーティング(GCM)に参加 - 野尻抱介blog

    2011年6月11日、秋葉原のアーツちよだ3331で掲題のイベントが開かれた。私は鼎談の出演者として呼んでいただいたが、当時はSFマガジンの原稿締切が迫っていて、準備段階では何もお手伝いできなかった。 このイベントは放射線測定に関するTwitter上のムーブメントが複合したものだ。私の観測範囲では、高エネ研(KEK)の野尻美保子さんと阪大の菊池誠さんの間で「放射線の正しい測定方法を解説する動画を作ろう」とする動きがまずあった。それと平行して技術系アーティストの八谷和彦さんが「市販や自作のガイガーカウンターは器差・誤差が大きいようだから、一度ちゃんとした測定器と鳴き合わせて較正したい」という活動をしていた。そして各地で放射線測定のための草の根プロジェクトが進行していた。 八谷さんはこれらを、放射線測定の(1)解説、(2)較正、(3)ネットワーキング、という三要素からなるイベントにまとめた。こ

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    t_thor 2011/06/27
  • 東北紀行(1) ガイガーカウンターを持って福島へ - 野尻blog

    4月14日〜18日、車に寝泊まりしながら福島と宮城を巡ってきた。きっかけはTwitterで震災後の自粛ブームについて語らっていたとき、宮城県白石市在住のしっとマスクさんに「船岡城址公園の花見に来てください」と誘われたことだ。現地の人がそう言うのなら自粛することはないだろう。あわせて福島の放射能汚染を自分なりに調べることにしたのだった。 個人取材のつもりではあるが、ボランティアとして働くわけでもなく、他人から見れば野次馬にすぎない。気安く被災地に行くべきでないのは百も承知だ。 しかし表現者のはしくれとして、今回の被災地はぜひこの目で見ておきたかった。阪神淡路大震災のときは、日帰りできる距離なのに、現地に入ったのは三年後だった。それでよかったのかもしれないが、ずっと後悔している。被災地を早期に見ていれば、その後の復興にもっと積極的になれたかもしれない。 震から一か月以上がすぎて、内陸部のイン

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    t_thor 2011/05/02
  • 尖閣諸島ASWシミュレーションと小説作法 - 野尻抱介blog

    正月頃から進めていたHarpoon4による尖閣諸島ASW(対潜戦闘)シナリオの経過を3の動画にまとめた。もし中国海軍のキロ級潜水艦が尖閣諸島に潜入してきたら、海上自衛隊はどう対処するか、というシナリオである。 体を張っている海保や自衛隊の人には申し訳ないが、私は愛国心というものが希薄だ。国家などいずれ不要になると思っているから領土にも執着がない。だが中国漁船衝突事件をきっかけに尖閣諸島について調べて、そこがとても興味深い場所だと知った。 尖閣諸島は大陸棚と沖縄トラフの境界、つまり海底の崖っぷちにあって、しかも黒潮の中にある。差し渡し10海里ほどの狭い領域なのに、変化に富んだ天然のゲーム盤のようである。ここを舞台に海上自衛隊vs中国海軍でASWをやったらさぞ面白いだろう、と思ったわけだった。 またSF者の心根として、この手の不謹慎は大好きだ。ネタが不謹慎なほど大まじめになってしまうのである

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    t_thor 2011/02/05
  • ミニチュア海戦ゲーム『ハープーン』の紹介 - 野尻抱介blog

    SF作家のくせに軍事に疎いので、この夏、それを克服しようと思った。特に現代海戦には前から興味があったので、そこを集中的に攻めることにした。とはいえ、ただを読むだけでは知識は身につかない。咀嚼するには「動かして遊ぶ」ことが不可欠だ。 そこでGDWのミニチュア海戦ゲーム『ハープーン』をヤフオクで入手した。1980年代に出版され、いまは絶版になっているが、トム・クランシーが『レッドオクトーバーを追え』を書くきっかけになったり海軍大学の教材になったという由緒あるゲームである。最初に強調しておくが、これはコンピューター・ゲームではない。 実際にプレイしてみて、このゲームの高度なシミュレーション性に舌を巻いた。二つの兵器を何度か戦わせてみると、その兵器の長所や短所、とるべき戦術が自然に浮かび上がってくるのだ。 アメリカのスタージョン級原潜とソビエトのヴィクターIII級原潜で一騎打ちしたときは「これで

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    t_thor 2010/09/30
  • はやぶさ帰還ニコ生中継・帰還編 - 野尻抱介blog

    ニコ生中継が終わってからのことを少し書こう。 翌日、流星塵の容器を回収した。道中「熱シールドがごろんと入ってたりしてな」などと語らっていたのだが、容器は設置時と変わらず、一見からっぽのままだった。はやぶさのサンプル容器と同じで、大きな落下物など期待していない。 宿に持ち帰った容器は、ミネラルウォーターにシャンプーを少量まぜた水で洗った。その水から塵をペーパータオルで濾し取ろうとしたが、紙がやぶれてうまくいかなかった。仕方がないので使ったペーパータオルと水をペットボトルに入れて日に持ち帰った。適当な容器に沈殿させて濃集させる予定だ。結果が出たらここで報告するので、あまり期待せずにお待ちいただきたい。 移動中はときどき道草をった。これは瓜の一種でスイカに似た模様がある。ナイフでさばくと白くてみずみずしい果肉が現れたが、べてみると舌に染み入るような苦さだった。たとえ渇きで死にかけていても、

  • はやぶさ帰還ニコ生中継・観測編 - 野尻抱介blog

    ニコ生中継班はnecovideo氏、その助手(通称“奴隷”)のボクネコ氏、三才ブックスの斎藤氏と私の4名になった。necovideo氏が航空券、レンタカー、ホテル宿泊を手配してくれた。空路でアリススプリングスに入り、そこからレンタカーで680km走ってクーバーペディに行く。ここを拠点に観測地をロケハンすることになった。 さらに心強いことに、宇宙開発ジャーナリストの松浦晋也氏と、はやぶさ理学チームの先生方二名がプライベートで現地を訪れるというので、アリススプリングスから合流することになった。 6月10日夜に成田を発ち、11日朝に乗り継ぎのケアンズに着く。そこからボーイング717で大陸中央のアリススプリングスへ、2時間半ほど飛ぶ。 アリススプリングスはアウトバック(outback、オーストラリア内陸部)の中心地として、以前からあこがれていた場所だ。初冬の澄みきった青空と酸化鉄で赤く染まった大

  • はやぶさ帰還ニコ生中継・準備編 - 野尻抱介blog

    小惑星探査機「はやぶさ」とのつきあいは打ち上げの3年前、小天体探査フォーラムで中の人と知り合ったのがはじまりだ。そのはやぶさがオーストラリアに還ってくる。この10年の集大成としてぜひとも現地で出迎えたかったが、いかんせん先立つものがなかった。「ネットがあるさ」と自分に言い聞かせ、おとなしく日から見守るつもりでいた。 だが、当日の月齢が新月だと知って欲求がぶりかえした。降るような星空のウーメラ砂漠で、はやぶさの最期を見届けたい。 悶々としながらTwitterのタイムラインを見たら、ちょうどドワンゴの川上会長がいた。いちかばちか「20万円くれたらオーストラリアではやぶさの取材します!」とねだってみたところ、意外にもOKがもらえた。 実はそれ以前から公式ニコ生ではやぶさ特番をやる話があって、私はスタジオ側にゲスト出演することになっていた。その段取りを勝手に変えて、スタッフに迷惑をかけてしまった

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    t_thor 2010/06/23
  • 京都で等身大初音ミクに会ってきた - 野尻抱介blog

    3月27日、NT京都(ニコニコ技術部京都勉強会2010)に行ってきた。「勉強会」というのは当初、IT勉強会のスタイルを取ったためだが、オフ会と展示会と発表会と即売会を合わせたようなお祭り、ショーである。 今回の新機軸として、主催者のakira_you氏が打ち出した「招待展示」がある。 これまでは出展者による自発的な意志と持ち出しで展示を成立させていたのだが、すべて当人の負担ではいつか息切れする。だから展示物にカンパする慣行を作り、さらにみんなが見たがるような作品を費用全額負担で招待しようというものだ。 そして招待されたのが、みさいる氏の2年がかりの労作『等身大初音ミク』である。 なにしろ等身大で、しかも脆弱な構造なので輸送が難しい。分解して宅配便で送るのでは展示時の動作が保証できないということで、千葉から京都までマイカーに座らせて運ぶことになった。 輸送にはNKHニコ生放送局が全面協力し、

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    t_thor 2010/03/30
  • ニコニコ大会議名古屋と金星ミク・プロジェクト - 野尻抱介blog

    ドワンゴの齋藤Pから名古屋のニコニコ大会議に出演しませんか、という話が来たのは昨年の9月下旬のこと。二つ返事で承諾したものの、何をするかはずっと放置状態だった。 10月になって齋藤Pから「わんかっぷP(わP)も出演するのでコラボしては」という提案があった。11月になって大須の第一アメ横でわPと待ち合わせ、コラボの相談をした。相談はすぐに終わって、後はわPに大須を案内してもらって楽しく飲みいしたのだった。 中華料理『咲咲』にあった、わPのボトル。この店の酢豚は絶品である。 咲咲の上の階にあるガンダムバー『SIEG ZEON』。店内はわPグッズだらけ。 わPとどんな相談をしたかというと、「我々は二人ともライブパフォーマンスに向いていない。かといって動画を作って見せるのでは面白くない。尻Pの作った“空飛ぶパンツ”にわPが絵を描き、それを客に向かって飛ばすことにしよう」となった。 わPは色紙やボ

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    t_thor 2010/01/17
  • 羽ばたき機ワークショップ - 野尻抱介blog

    先日開催されたMake:Tokyo Meeting 04(MTM04)で掲題のワークショップを開催した。以下は当日の様子をまとめた動画である。 参加できなかった人のために、ここに必要な資料と説明を掲載する。 この羽ばたき機FP-2、別名“空飛ぶパンツ”はいまだ発展途上にあり、充分な性能ではない。しかし図面どおりに作って後に述べる通りに調整すれば安定して飛行するし、20秒くらいは滞空するはずだ。 FP-2図面(PDFファイル) FP-2図面(JW-CADファイル)――表示・印刷のためにはJW-CAD公式ウェブサイトからJW-CADをダウンロードする必要がある。これはWindows用フリーウェアである。 各部の写真。骨組みの接着は木工用瞬間接着剤を使う。接合部に貼ってある白い紙テープはコピー用紙を切ったもの。 骨格の大部分は3mmバルサ。尾羽部分にある「あばら骨」だけ1.5mmバルサを使う。

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    t_thor 2009/11/27
  • コメント欄でブーゼマンのパンツ:空飛ぶパンツのようなもの - 野尻blog

    『そらのおとしもの』という、中2願望が結晶化したようなアニメが始まった。ひどい言いようだが、公式サイトでも「人は誰もみな、中2という翼を持っている」「落ちモノ妄想コメディ」と掲げているのだからしかたがない。 ラノベ業界に片足を置いている(と思う)私は、こういう視聴者に迎合しまくった作品に辟易する。脳を甘やかした青少年がバカになっていくのを憂えてもいる。だが、この動画を観て居ずまいを正した。 CGで精緻に造形されたパンツが羽ばたき、群れをなして空を渡っている。その動きは鳥そのものだ。個体としての鳥だけでなく、編隊を組む様子が実に見事である。おそらくboidプログラムのようなものを使っているのだろう。V字編隊を組む様子は雁のようだが、飛び立って乱舞するさまは鳩や椋鳥のようでもある。そして最後には固定翼モードになり、マッハ3で巡航するSR-71を追い抜いてゆく。この速度域では羽ばたき飛行などあり

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  • 『白いクスリ』について - 野尻抱介blog

    http://news.goo.ne.jp/article/php/life/php-20090919-02.html この記事を見て思い出したので、『白いクスリ』について整理しつつ考えてみたい。 私の考えは、削除に反対である。「『白いクスリ』は容認して、利用規約を改訂し、関係者すべてが意識を改めるべし」が結論になる。 私は法律の専門知識がないので、述べるのは理想論だけだ。その実現性や現行法との兼ね合いは考慮していない。 (1) 初音ミクの歌唱を個人の誹謗中傷に使って良いか。 良くない。だがクリプトンやヤマハはその使途について口出しできない。責任はすべて作者に帰すべきである。 (2) 『白いクスリ』は個人の誹謗中傷か。 字義どおりにとれば誹謗中傷にあたる。だが件はそれ自体で独立した事件ではない。背景に麻薬事件があり、裏切られたファンの憂さ晴らしともとれる。「のりピーにはがっかりだよな。み

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    t_thor 2009/09/26
  • 楽しいニコニコ料理祭 - 野尻抱介blog

    ニコ動ユーザーが企画するイベントのなかで「ニコニコ料理祭」は楽しみなもののひとつだ。私が普段見ているのはVOCALOID関連とニコニコ技術部関連の動画が多いので、たまに料理タグを覗くと外国に来たような気がする。むしろ料理タグのほうが「普通」なのかもしれないが、それが新鮮だったりするのだ。特徴としては―― BGMがボカロ曲でない。 見知らぬべ物がある。 事に金や手間を惜しんでいない。 既婚者が多い。 すべてがそうというわけではないが、要はオタク離れしている。確固たる日常があり、家庭があり、破綻がない。私から見れば異世界である。 料理祭には前回から参加している。今回はこんな動画をUPした。 文脈としては「ニコニコ技術部員が(異文化の)料理祭に乱入した」というもので、この流れは第4回から始まっている。技術部からの刺客参照のこと。 これが料理といえるかどうかはあやしいところだが「料理は目で

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    t_thor 2009/09/21
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