7年前のNHK趣味Do楽のテーマは仏像拝観手引だった。 彫刻家で東京藝術大学大学院の薮内教授によると、仏像は見るものではなく、拝むものだから長く大切に伝えられてきたのであるが、博物館や美術館の展覧会は盛況でも、多くの来館者は仏像の前で手を合わせるでもなく、頭を垂れるわけでもない、と指摘する。 仏像は長い間の人々の思いが籠められたもの、ともあり、反省しきりだ。 他方、京都国立博物館学芸部の淺湫室長によると、解説パネルより先にまずお像を見る、正面からだけでなく、いろいろな角度から眺めて、自分が何を感じたかを大切にする、そしてたくさん見ていくうちに自分の鑑賞のものさしが決まり、リラックスして仏像と向き合える、とあり、少し気が楽になった。 仏像の本は何冊か読んだが、宝島社「知っておきたい仏像と仏教」と誠文堂新光社「マンガでわかる仏像」が理解し易かった。 有り難い気持ちを持って、仏像経験を重ねたい。