江戸時代に日本に上陸して捕らえられ、新井白石に各国の情報などを伝えた宣教師シドッチについて、国立科学博物館が、出土した人骨をもとに顔を復元し、300年前の姿がよみがえりました。 おととし、シドッチが収容されていた東京・文京区の切支丹屋敷の跡地から3体の人骨が見つかり、DNA鑑定や当時の文献と照らし合わせた結果、このうちの1体がシドッチの可能性が高いことがわかりました。 国立科学博物館は、この人骨をもとにシドッチの顔を樹脂で実際の大きさに復元し、8日に報道公開しました。 広い額などが骨の特徴どおりに復元され、髪や目の色は、シドッチの風貌を記した「西洋紀聞」の記述に基づいて黒色にしたということです。 復元作業に当たった国立科学博物館の篠田謙一人類研究部長は「現代の科学のさまざまな力を集めて顔の復元ができました。新井白石とどのような話をしていたかなど、想像しながら見てほしい」と話していました。