野生ザルの餌づけで知られる大分市の高崎山自然動物園は18日、最高齢のボスザル「ベンツ」が14日から行方不明になっていることを明らかにした。推定35歳の雄で、人間では100歳以上に当たり、生存が危ぶまれるため、20日に周辺を捜すという。 動物園にはB群(614頭)とC群(754頭)のサルが交代で餌を食べに来る。ベンツはC群のボスだが、14日から姿を見せていない。飼育員は「人気ザルだけに心配だ」と話す。 園によると、昨年から体力の衰えが目立ち、餌を食べず横になって過ごすことが増えていた。若いころ約17キロあった体重も、最近は約10キロまで落ちていた。 ベンツは1987年に歴代最年少の9歳でB群のボスになった。2011年にC群のボスになり、両方でボスを務めた唯一のサルだった。ベンツが戻らなければ、C群で2番目に古参の27歳の雄「ゾロメ」がボスになる見込みという。