1941年3月、日本の外相松岡がドイツのヒトラーを訪問したときの様子。当時、日本とドイツは同盟関係にあった。Japanese Foreign Minister Yōsuke Matsuoka (1880–1946, left) visits Adolf Hitler. その後、さまざまな経緯があり、1941年に日本はドイツの同盟国としてアメリカ、イギリス、オランダに対し宣戦することになるのですが、これまでにも多くの研究でその決定の政治的、軍事的非合理性は繰り返し指摘されてきました。 しかし、別の視点から見ると日本は一貫してドイツの戦略に協力していた側面もあったのです。 つまり日本独自の立場で見ると非合理的ですが、ドイツの立場で見れば一定の合理性があったという解釈もできるのです。 今回は、ドイツの対米戦略において日本がどのような位置付けを与えられていたのかを検討した研究(田嶋「東アジア国際関