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ブックマーク / number.bunshun.jp (119)

  • 「日本人らしさ」で勝負せず――。岡崎慎司が歩む“清武らと違う”道。(ミムラユウスケ)

    ブンデスリーガに来てからはMFとしての扱いが増えていた岡崎。“点取り屋”としての来のプレースタイルを取り戻せるか? 岡崎慎司はいつも違うところを見ている。 彼の世界には赤い月が浮かんでいて、青い太陽が昇っているのかもしれない。サッカーの世界に限らない。人と違うこと。それはすでに一つの才能であり、価値である。だからこそ、彼の考えには興味深い何かがあるように思えてならない。 いま、ブンデスリーガはちょっとした日人ブームに沸いている。第3節では乾貴士、清武弘嗣、宇佐美貴史の3人がゴールを決めたからだ。 「ロンドンオリンピック世代のヤツとかそうですけど、ブンデスであの若さで3人が点を取ったとなったら……こいつら、これから絶対にヤバイことになるやん(笑)」 岡崎はそう感じた。 “すばしっこくて、ボール扱いが上手く、規律がある”日人。 香川真司がマンチェスター・ユナイテッドへと移籍したために日

    「日本人らしさ」で勝負せず――。岡崎慎司が歩む“清武らと違う”道。(ミムラユウスケ)
    tacticslife
    tacticslife 2012/09/26
    ほう。ザキオカさんは清武よりも体強いのか……。
  • “爆発的な選手”には“正しい休息”を。オランダ発の新トレーニング理論とは?(木崎伸也)

    今夏、イギリス代表としてロンドン五輪にも出場したウェールズ出身のクレイグ・ベラミー。サイドから快足を活かしたドリブルで、ゴールへと向かっていくプレーが持ち味である。 「爆発的なスピードを持つストライカーやセンターバックは、みんなと同じ量のトレーニングをする必要はない」 レイモンド・フェルハイエン(オランダ人コンディショニングコーチ) 今年1月、オランダ発の新コンディショニング理論、『ピリオダイゼーション』を取り上げたところ大きな反響を頂いた。 オランダ人のレイモンド・フェルハイエンが十数年前から提唱している理論で、レイモンドはヒディンク監督の右腕として韓国代表の2002年W杯ベスト4やロシア代表のユーロ2008のベスト4を陰で支え、その他にもライカールト監督時代のバルセロナでトレーニング改革を成功させた。 簡単に復習すると、この理論の特徴はサッカーにおけるプレーの「爆発力」と「アクションの

    “爆発的な選手”には“正しい休息”を。オランダ発の新トレーニング理論とは?(木崎伸也)
  • 関塚ジャパンの“献身的な王様”、清武はA代表で遠慮を捨てられるか?(二宮寿朗)

    韓国に敗れた直後は、ピッチに横たわり天を仰いだ清武。試合後のコメントでは、「五輪でゴールを決めたかったけど、チームのために必死にやったし、悔いはない」と晴れやかな表情を見せた。 チームには王様がひとりいるものだ。 要は、誰を中心にしたチームであるかということ。 日本代表でさかのぼってみれば中田英寿や中村俊輔、今のザックジャパンなら香川真司というよりもむしろトップ下に置かれている田圭佑か、あるいはボランチの位置で指揮棒をふるう遠藤保仁だろうか。 ではロンドン五輪で躍進した関塚ジャパンの王様と言えば誰か。 頭に浮かんでくるのは一人しかいない。そう、清武弘嗣――。ただそのことを人にぶつけたら“僕が王様なんて違いますよ”と真顔になって否定しそうな気もするが……。 彼はいつも誰かの代役だった。王様ではなかった。 大分トリニータのときは金崎夢生の代わりだったし、セレッソ大阪でも香川真司や乾貴士の代

    関塚ジャパンの“献身的な王様”、清武はA代表で遠慮を捨てられるか?(二宮寿朗)
  • ベストメンバーでなぜ負けたのか?関塚ジャパン、メキシコ戦の誤算。(佐藤俊)

    敗戦後、キャプテンの吉田はブログにこう綴っている。「ここまで中2日5試合。体が痛くないやつなんかいません。(中略)このチームのアホなやつらにショボくれた顔は似合わない。勝って終わろう」 吉田麻也は、呆然としたまま、しばらく立ち尽くしていた。 大津祐樹は、勝利に沸くメキシコの選手の傍で座り込んでしまった。 そして、扇原貴宏は、タオルに顔を埋めて号泣していた。 小雨の降る中、日はメキシコに力負けし、決勝への夢を断たれた。 決勝進出の夢は、叶う範疇にあった。左太もも負傷の永井謙佑は、試合当日に膝が曲がるようになったことでスタメンのゴーサインが出た。捻挫をしていた東慶悟も問題なくスタメンに名を連ねた。 ここまで快進撃を続けてきた日は、ベストメンバーで準決勝の舞台に立っていたのだ。 しかも前半12分、大津が大会直前の親善試合と同様に、豪快なミドルシュートを決め、先制した。これまで「先行逃げ切り型

    ベストメンバーでなぜ負けたのか?関塚ジャパン、メキシコ戦の誤算。(佐藤俊)
    tacticslife
    tacticslife 2012/08/08
    確かにピーキングの問題は大きかったと思う。/唯一打てた手が、3戦目のターンオーバーで、それも次のメキシコ戦で使い果たした感じ。
  • エジプト戦完勝で、メダルが見えた!全ての課題をクリアした関塚ジャパン。(佐藤俊)

    追加点を決めた吉田が、渾身のゴールパフォーマンス! お笑いコンビ「タカアンドトシ」と約束していたという“俺だ俺だ俺だ俺だ”のギャグ。 歴史の壁とは、かくもあっさりと押し破られるものなのだろうか。準々決勝で日はエジプトを3-0で破り、メキシコ五輪以来44年ぶりにベスト4へと進出したのである。 試合後の選手の表情は、一様にホッとしていた。 今大会自身初のゴールを決めた吉田麻也も「ベスト4は準備はしていたけど、イメージはしていなかった」と、苦笑しながら喜びを噛み締めていた。先制ゴールを決めた永井謙佑も「嬉しいっすねぇ」と終始にこやかだった。それも「最高のゲームが出来て、しっかり勝てた」(東慶悟)からであろう。 エジプト戦を迎えるに当たり、チームは2つの懸念を抱えていた。3試合2得点という数字が示すように先制後、追加点が奪えないという得点力不足。そして、サブメンバーの調子が上がらないことだった。

    エジプト戦完勝で、メダルが見えた!全ての課題をクリアした関塚ジャパン。(佐藤俊)
    tacticslife
    tacticslife 2012/08/05
    「サブメンバーの調子が上がらないことだった。だが、この日の日本は、それが杞憂だったことを結果で証明してくれた」このまま宇佐美と杉本は不発のまま終わるのか?
  • ザッケローニも注目の1トップ候補!?“速いだけじゃない”永井謙佑の武器。(二宮寿朗)

    モロッコ戦でゴールを決めた後の永井は、ピッチサイドの看板に駆け上がってガッツポーズ! スペイン戦で世界を驚かせた日のスピードスターをチェックするため、モロッコ戦ではプレミアリーグから17チームものスカウトが詰めかけた。 永井謙佑の評価がうなぎのぼりだ。 ロンドン五輪グループリーグ第2戦、モロッコとの戦いではスピードばかりでなく、“シュートセンス”でも驚かせた。0-0のまま迎えた後半39分、カウンターに転じて清武弘嗣のロングパスに反応した永井が一瞬のスピードで相手の裏を取ると、前に出てきたGKの動きを見て右足アウトサイドでループシュートを決めたのである。このゴールシーンを目にしたとき、永井の福岡大時代の恩師・乾真寛監督の言葉を思い起こした。 「永井という選手は“空間”をうまく使えるんです。大学のとき、力を目いっぱい使ってシュートを打ったことはあんまり見たことがない。ホワーンと浮かしてみたり

    ザッケローニも注目の1トップ候補!?“速いだけじゃない”永井謙佑の武器。(二宮寿朗)
  • モロッコ戦はスペインを反面教師に!山口螢らが語る最大の懸念とは?(佐藤俊)

    スペイン戦、ボランチの山口螢は、豊富な運動量を生かし、東、清武らと連動した守備でスペインの巧みなパスワークを寸断。日の勝利に大きく貢献した。モロッコ戦に向けても、浮かれることなく、冷静な分析と対策を語ってくれた。 スペインに勝ち、グループリーグ突破に向けて好スタートを切った日。モロッコ戦に勝って一気に決勝トーナメント進出を決めてしまいたいところだが、スペイン戦とは違った生み(勝利)の苦しみを味わいそうだ。 スペイン戦は、徳永悠平が「自分たちのプラン通りの勝ち方だった」というように、格上の相手を自分たちの術中に100%ハメた上に、相手を上回る運動量で勝利を手にすることができた。 だが、モロッコは、スペインとは全く異なるタイプである。スペインは、組織的なパスワークで攻撃を仕掛けてくるタイプだが、ホンジュラス戦でのモロッコはわりと個人を前面に押し出してくるチームだった。 永井謙佑は、言う。

    モロッコ戦はスペインを反面教師に!山口螢らが語る最大の懸念とは?(佐藤俊)
  • 関塚ジャパンが、完璧な作戦勝ち!「スペインに勝ったのは奇跡じゃない」(佐藤俊)

    大津の先制ゴールで歓喜に沸く選手たち。「自分たちの色をもっと出せるし、もっともっと激しくいける。(ピッチ上で戦う)11人だけじゃなく、18人全員で頑張って、1次リーグ突破を決めたい」と試合後に語ったキャプテンの吉田。 4分もの長いロスタイムが終わりを告げた時、大津祐樹は両手を合わせ、涙した。 永井謙佑は、腰を折り、ほとんど立っていられない状態だった。 東慶悟は、腰を落としてピッチにへたり込んでしまった。 90分間、日は必死に走り続け、スペインを1-0で打ち破ったのである。 試合前、日の圧倒的な劣勢が伝えられる中、なぜ日は勝てたのか――。 スペイン戦前日、永井と昨季のクラシコの話をしていた。レアル・マドリーがチーム全体で守りつつ、カウンターでバルセロナを破った試合だ。それを永井はずっと見ていたといい、「スペイン相手には、ああいうサッカーが一番しっくりくると思う」と熱く語っていたのだ。つ

    関塚ジャパンが、完璧な作戦勝ち!「スペインに勝ったのは奇跡じゃない」(佐藤俊)
  • 関塚ジャパンはレアルになれるか?スペイン対策十分で臨む初戦の勝機。(佐藤俊)

    キャプテンに任命された吉田麻也は、スペイン戦を前に「持っているものを全部出したい。ここまで来たら楽しむだけ」と語った。 いよいよ今晩、初戦のスペイン戦を迎えるU-23日本代表。前日練習は、冒頭15分程度しか公開されなかったが、チームは明るい中にも緊張感が漂い、いい雰囲気だった。 「ベラルーシ戦からメキシコ戦まで勝てて来れたので流れとしては良かったし、チームの雰囲気もすごくいいっすよ」 清武弘嗣がそう語るように、チームにネガティブな要素は見当らない。選手もスペインを警戒こそしているが、必要以上に恐れていないのが頼もしい限りだ。 それは、おそらくスペイン撃破のイメージが、選手の中で共有できているからだろう。清武は言う。 「しっかり守ってカウンターというのが、スペインには一番効くと思っているし、それをしっかりやろうとみんなで意志統一しているんでね」 スペインのシステムは4-3-3で、2010-2

    関塚ジャパンはレアルになれるか?スペイン対策十分で臨む初戦の勝機。(佐藤俊)
    tacticslife
    tacticslife 2012/07/26
    何だかフラグのような気もするがw
  • 清武弘嗣が移籍早々に見せた、ドイツで成功するための2つの条件。(ミムラユウスケ)

    入団会見で「Nennen Sie mich “Kiyo”」(僕のことをキヨと呼んでください)と挨拶。チームメイトからも早速、“Kiyo”と呼ばれている。子供たちにも人気だ。 新しく海外のチームに移籍した日人選手にとって、大切なのは初めの一歩を正しく踏み出すことだ。ニュルンベルクにやってきた清武弘嗣の第一歩は、どうだったのだろうか。 移籍の理由について、清武は入団会見でこのように説明した。 「日で結果を残したからっていったらおかしいかもしれないですけど、出来ることはしましたし、セレッソでエースという立場でやらせてもらって、新しく環境を変えて一からスタートしたいという気持ちがありました」 セレッソや日のA代表、あるいは五輪代表での活躍はドイツでも知られており、加入前から開幕スタメンを予想する声もあがっていた。入団会見のあとに行なわれた練習では清武にファンの視線が熱く注がれていた。 「うわ

    清武弘嗣が移籍早々に見せた、ドイツで成功するための2つの条件。(ミムラユウスケ)
    tacticslife
    tacticslife 2012/07/20
    ブンデスそんなに開幕遅いんだ。
  • <マンU担当記者のスカウティングレポート> 香川真司とチームメイトの相性を探る。(田邊雅之)

    香川真司とマンチェスター・ユナイテッドの正式契約はEUROの最中だった。 成功の鍵を握るのは、今大会にも出場したスター選手たちとの連携だろう。 彼らの特徴をよく知る地元記者がKAGAWAの活きる道を分析した。 マンチェスター・ユナイテッドと晴れて正式契約を結んだ香川真司。7月中にはチームと合流し、プレシーズン・トレーニングを始める形になる。そこで注目されるのが、他の攻撃陣との「相性」というテーマだ。 EURO2012は、この問題を考える上で格好の素材を与えてくれる。プレミアの名門、ユナイテッドからは当然のように複数のメンバーが参加していたからだ。 まずはイングランド代表のFWを務めたダニー・ウェルベック。彼の持ち味は身体能力の高さを活かしたプレーにある。足の速さは'99年に3冠を達成した頃のFWドワイト・ヨークなどを連想させるし、細身ながら体を張ってボールをキープするのもうまい。 存在感が

    <マンU担当記者のスカウティングレポート> 香川真司とチームメイトの相性を探る。(田邊雅之)
    tacticslife
    tacticslife 2012/07/17
    香川が出すパスは問題ないと思うけど、果たして香川に適切なタイミングでパスが出るのか疑問だったりする。
  • 「まだ大丈夫」か「もうダメ」か?今季わずか3勝、ガンバの絶体絶命。(佐藤俊)

    7月7日(土)のFC東京戦前には、松波監督体制になって初めて選手だけのミーティングを行ったというガンバ大阪。遠藤は「選手同士がコミュニケーションをしっかりとり、ピッチ上で改善できれば」と前向きな発言をしていたが……。 Jリーグが前半戦を終了したが、最大のサプライズは、ガンバ大阪の低迷だろう。 「まさか、この時期、こんな順位にいるとは想像できなかった……」 遠藤保仁がそう語るように、17節終了時点で3勝10敗4分け、17位とJ2降格圏内に落ち込んでいる。 ガンバは2005年リーグ初制覇以降、常にタイトル争いに絡む強豪チームに成長した。だが、昨年、10年続いた西野朗監督を解任し、新たにセホーン&呂比須体制が敷かれたが、それが躓きの始まりだった。開幕から公式戦5連敗を喫すると、2人の指揮官は解任され、コーチだった松波正信が監督に昇格した。ところが、生え抜きで信頼の厚い松波を以てしてもチームを好転

    「まだ大丈夫」か「もうダメ」か?今季わずか3勝、ガンバの絶体絶命。(佐藤俊)
    tacticslife
    tacticslife 2012/07/13
    CBとGKさえ工面できれば大丈夫だと思うけど。
  • 五輪代表に残った選手、落ちた選手。関塚ジャパンの選考基準を読み解く。(佐藤俊)

    サプライズ招集となったのが、身長187cmを誇るJ2東京V所属の大型FW、杉健勇(けんゆう)。“五輪代表は1クラブ3人まで”という原則が代表選出への妨げとなる可能性を考え、清武、扇原、山口ら有力候補がひしめくC大阪を飛び出し、東京Vに期限付き移籍中。その判断が見事に実った。 ロンドン五輪に出場するU-23日本代表、18名が正式に決定した。 すでに予備登録メンバー35名が発表されており、その中からの18名ということで、メンバーはほぼ順当な顔触れだった。あえて、サプライズと言うならFW杉健勇の選出、大迫勇也の落選だろう。 杉は、4月の国内キャンプには招集されたものの、最終選考の場となったトゥーロン国際大会には参加していなかった。関塚隆監督は「高さとゴール前の迫力に期待している」と、選考理由を明らかにしたが、トゥーロン国際大会に参加していなかったからこそ選出されたとも言える、大抜擢だった。

    五輪代表に残った選手、落ちた選手。関塚ジャパンの選考基準を読み解く。(佐藤俊)
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    tacticslife 2012/07/04
    それでも杉本選出は微妙。/ゼロトップあるか?
  • 優勝候補ドイツに何があったのか?イタリアに惨敗した“自滅”の真相。(ミムラユウスケ)

    フンメルスは「戦術的に優れた相手に0-2とされてしまうと、難しい」と語り、キャプテンのラームは「このチームにはポテンシャルがあった。だから、もっとできたはずなんだ……」と無念のコメントを残した。 闘える集団と、まとまりを欠く集団の試合なのだから、勝負は初めから決していたのかもしれない。 殊勲のバロテッリの2ゴールについて、試合後にイタリア代表のバルザーリは語っている。 「バロテッリは良くやったよ。しかし、これはチームの勝利なんだ。チームの努力があるから、彼が素晴らしい選手だと証明することが出来たんだからね」 チームとしてのまとまりがあったイタリア代表に比べ、ドイツ代表には何があったのだろうか。 確かに、試合前にドイツ国内では悲観的な声も挙がっていた。ドイツはイタリアとの相性があまりに悪いからだ。W杯とEUROのビッグトーナメントに限れば、7回対戦して4分3敗で、一度も勝ったことがない。最後

    優勝候補ドイツに何があったのか?イタリアに惨敗した“自滅”の真相。(ミムラユウスケ)
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    tacticslife 2012/06/29
    疲労度合いとか分からない部分もあるので何とも言えないが、選手起用は難しい……。
  • 一気に世界まで駆け抜けた酒井宏樹。柏レイソル関係者の証言で綴る足跡。(細江克弥)

    「ロッベンやリベリーと戦って、自分がどれだけやれるかが楽しみです」とブンデスリーガでの試合を心待ちにする酒井宏樹。2012-2013シーズンにおけるブンデスリーガの開幕日は8月24日。 思ったことをただ無造作に書き連ねるだけの取材ノートに、こう書いてある。 「ホントに大丈夫だろうか、この選手は」 2010年9月11日、J2リーグ第25節。ホームにカターレ富山を迎えたこの試合、右サイドバックとしてスタメンに名を連ねた20歳の酒井宏樹は、明らかに浮足立っていた。 軽率なトラップミスやパスミスを連発し、出るにも引くにもポジショニングが中途半端。前方に位置するレアンドロ・ドミンゲスとの呼吸が合わず、叱咤されては悩みを深め、ボールに絡んではミスを連発する悪循環に陥っていた。 同点で迎えた終盤の86分、ピッチ上にうずくまる酒井を途中出場の北嶋秀朗が半ば無理やり引き起こし、「立て! 時間がない!」と鼓舞

    一気に世界まで駆け抜けた酒井宏樹。柏レイソル関係者の証言で綴る足跡。(細江克弥)
  • “天才”柿谷曜一朗を蘇らせる、C大阪・ソアレス監督の非凡な目。(木崎伸也)

    今年、レンタル先の徳島からセレッソに復帰した柿谷曜一朗。選手層の厚さに阻まれ、まだ途中交代での出場が多いが、時おり天才の片鱗を覗かせるプレーを披露する。 6月6日のナビスコカップ第5節、セレッソ大阪対川崎フロンターレ(3対2)を取材に行くと、おもしろい采配に出会った。 セレッソ大阪のセルジオ・ソアレス監督は、0対1とリードされて迎えたハーフタイム、大胆な交代を実行する。ボランチの扇原貴宏を外し、左MFとして先発した丸橋祐介をそのポジションに移したのだ。 丸橋といえば、プロとしては左サイドバックで頭角を現した選手で、多くの人が“左サイドのスペシャリスト”という印象を抱いているだろう。にもかかわらず、ソアレス監督は突然、試合中に丸橋をボランチにまわしたのだ。あえて日本代表でたとえるなら、(利き足は違うが)長友佑都を流れに応じてボランチに置くようなものだろうか。 また、扇原はロンドン五輪代表のボ

    “天才”柿谷曜一朗を蘇らせる、C大阪・ソアレス監督の非凡な目。(木崎伸也)
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    tacticslife 2012/06/19
    柿谷の覚醒と引き換えに、セレッソはJ2落ちするのか?
  • <セレッソ復帰までの物語> 柿谷曜一朗 「天才の蹉跌」~今どきの若者の挫折との向き合い方~(城島充)

    10代の頃は、明らかに香川より柿谷だった。だが、いつしか2人の 立場は逆転してしまう。未熟さゆえの挫折を経験した22歳は、 遥か先を行く香川の姿に何を思うのか。関係者と人の証言から、 天才の葛藤に迫る。 アスリートにとって、才能とはなにか――。 フジタ工業や大塚製薬でプレーし、引退後は横浜マリノスのユース監督などを経て多くの逸材に接してきた中田仁司は、この問いかけに対する明確な答えを持てずにいた。アスリートが成功するかどうかは、それぞれの時代や環境、運にも左右されるからだ。だが、その少年を「天才」と呼ぶことには迷いがなかった。 「ひとことでいえば、まだ子供なのに大人の感覚でサッカーをしていました。普通、大人のコーチに『走れ』と言われたら、子供たちは怒られたくないからどんな場面でも一生懸命走るんですが、彼は違った。ゲームのなかで、なにが必要でなにが無駄なのかわかっている。経験を積んで初めて

    <セレッソ復帰までの物語> 柿谷曜一朗 「天才の蹉跌」~今どきの若者の挫折との向き合い方~(城島充)
  • 佐藤寿人が“叩き上げた”J1通算100得点の価値。~J2で覚醒したストライカー~(浅田真樹)

    J1第5節G大阪戦で、広島の佐藤寿人がJ1通算100ゴールを達成した。日屈指の点取り屋が、ある意味でたどり着くべくしてたどり着いた記録は、しかし、彼がプロ入り後に歩んだ道程を振り返ると、感慨深いものがある。 これまでにJ1通算100ゴールを記録した選手は、佐藤で10人目。うち6人が日人選手なのだが、そのなかに、100ゴールを記録した時点でJ2でのプレー経験を持っていた選手は、佐藤を除いて他にはいない。 市原(当時)ユースからトップに昇格してしばらく、鳴かず飛ばずの日々を過ごした佐藤。プロ入り3年目の'02年、出場機会を求め、当時J2のC大阪へ移籍したのも、当然の成り行きだった。 こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。 NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り: 610文字 NumberWeb有料会員(月額330円[税込])は、この記事だけでなく Numb

    佐藤寿人が“叩き上げた”J1通算100得点の価値。~J2で覚醒したストライカー~(浅田真樹)
  • 海外移籍を経験したから分かった、細貝萌の見る“Jリーグの現在地”。(木崎伸也)

    2010年12月に複数年契約を結んだレバークーゼンから、当時2部だったアウクスブルクへレンタル移籍をし、チームの1部昇格に貢献。今季はボランチのレギュラーに定着し、チームが残留するため奮闘している。 この新連載の前回において、サンフレッチェ広島のミハエル・ミキッチの「日の若手はなぜ外国のリーグに行きたがるかわからない」という“語録”を取り上げたところ、予想以上に大きな反響があった。かつてないほどに日人選手が欧州に移籍するようになった今だからこそ、「Jリーグの現在地」を正しく理解することが求められているのだろう。 ただ、前回の原稿の中で、少しばかり説明が足りなかったと反省している部分もある。それはミキッチがブンデスリーガを離れてからすでに6年ほどが経過しており、彼が持っているドイツサッカーの印象はやや古くなっている可能性があるということだ。 2部のアウクスブルクが1部へ昇格する原動力とな

    海外移籍を経験したから分かった、細貝萌の見る“Jリーグの現在地”。(木崎伸也)
  • ようやく復調してきた「優しい男」。内田篤人の声に出さない忍耐力。(了戒美子)

    9月下旬から11月上旬まで、「歩くだけで痛いくらい」のケガによって公式戦から離れていた内田篤人。11月中旬にはフル出場も果たすなど、現在はほぼ完璧な回復ぶりを見せている 今季に入って間もない頃のある試合後、ミックスゾーンでこんなことがあった。ベンチ入りしたが出場機会のなかった内田篤人は「今日は答えられることなんてないですよ」などと言いながら、気楽な表情で登場した。選手によっては、試合に出ていないが故のイライラや、気恥ずかしさ、はたまた面倒くささから報道陣を避けるケースもあるのだが、内田はそういうことをするタイプではない。 その日、話は思いのほか弾んだ。 試合メンバーから外れている間は筋力トレーニングに精を出していること、それもシャルケ生え抜きでまだ18歳ながらほぼレギュラーのドラクスラーと「お前の筋肉、たいしたことねーなー」などと言い合いながら、並んで筋トレマシンと格闘していることなどを楽

    ようやく復調してきた「優しい男」。内田篤人の声に出さない忍耐力。(了戒美子)