「私、毒を放出して周りの人にアレルギーを起こすんだ」 そう言われたら、びっくりしますよね。まるで、ゲームやアニメに登場する悲しき運命を背負ったキャラクターの台詞のようにも思えます。 しかしそんな訴えをする人が実際に存在しています。 謎の疾病「PATM」は皮膚から揮発するガスによって、周囲の人にアレルギー反応を起こすと言うのです。 ただこの病名はインターネットスラングから名付けられたもので、ネット上で悩みを訴える人々が散見されるのみで医学的に詳しい病態がほとんどわかっていません。 そこでこの非常にまれな疾患に東海大学の関根嘉香教授のチームが切り込みました。 チームは、「自分はPATMだ」と訴える人の皮膚ガスを測定・分析し、彼らの皮膚表面から特定の有害化学物質が多く放出され、その皮膚ガス組成には共通の特徴があることを明らかにしたのです。 研究は「PATM」の臭気物質に関する世界初の論文です。詳