前回、就活生にも人気の高いNTTデータの「給与体系」を紹介した。65歳定年制の導入で、より安心して働ける職場環境になったかと思いきや、生涯賃金は変わらないため「昇給カーブ」が抑制され、若手の転職志向が密かに高まっているという。 巨大企業集団のNTTグループの業績を見ると、まさに安泰のようにも思えるが、その中身を見ると将来に向けて不安が残る兆しもあるという。NTTデータに勤める30代前半の男性A氏は、実態をこう説明する。 「連結決算を見ると、ウチって右肩上がりじゃないですか。でもね、実際はそうじゃない。国内だけで見たら、売上は年々減少しているんです。それを補っているのが、海外の企業を買収するM&Aなんです」 「NTTブランド」が通用しない海外市場 典型的な日本企業と思われているNTTグループだが、実はグループ全体で約7万人いる従業員のうち、すでに外国人が6割を占めるという。欧州や米国などの先