兵庫県しじまヶ浜市で1日、夏の風物詩「しじまヶ浜サイレント花火大会」が開かれ、大小約8千発の花火が夜空を彩った。花火の爆発音がうるさいという近隣住民からの苦情が相次いでいたため、今年から音の出ない新型花火に切り替えての開催となった。 戦後間もない1948年に始まった「しじまヶ浜花火大会」は、今年で70回目を迎えた。毎年10万人以上の人出でにぎわう夏の風物詩だが、閑静な高級住宅地が多い同市では「音がうるさい。夜中に花火を打ち上げるな」「ミサイル着弾と紛らわしい」など住民の苦情が十数年前から寄せられていた。 住民の声に押されて重い腰を上げた市のすぐやる課は昨年、地元の火薬製造企業に光だけを出す「サイレント火薬」の開発を依頼。「消音剤」と呼ばれる特殊な薬品を火薬に混ぜることで、爆発音を従来の5万分の1まで抑える新型火薬と、この火薬を使った「サイレント花火」の開発に成功したことから、今大会での採用