女優、黒柳徹子さんの話 「小さい時から猫かわいがりしてくれた親戚(しんせき)のおじちゃんがいなくなってしまったような悲しさを感じます。NHKからデビューして、最初にご一緒したのが森繁さんでした。その当時かかわっていた、ほとんどすべてのテレビ作品でお世話になっていました。 森繁さんからは、せりふとはこういうものだということを、どれだけ教えていただいたか分かりません。喜劇も悲しい劇も、とにかく何もかも教えていただきました。このように私にとって恩師という部分もあり、一方で、テレビという新しいものを前にして、同時にスタートを切った同志という部分もありました。すべてが生放送のあのころは、舞台やラジオで長いこと経験を積んできた先輩も、私のような若輩者もみんな助け合わなければ、未知の世界を乗り越えて来られなかったからです。 舞台でもたくさんご一緒しました。舞台上でわざと冗談を言ったりして笑わせてくれまし