ブックマーク / www.shenmacro.com (6)

  • 中国補助金の春と共にインフレ懸念が一気に終焉 : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍

    先進国の製造業景況感とインフレ懸念が急速に変調している。今年の春から夏にかけての先進国製造業景況感の期間限定の盛り上がりはやや不可解なものに見えるだろう。元より強烈な金融引締め下では反発し得ないはずだったが、それが実際に起きたことで中立金利が大幅に上昇した(金融引締めがまだ効いていない)観測が持ち上がった。一方、反発の持続性も大したことなかった。これをどう解釈すべきかというと、やはりリバティ・ストリートが並べた二つのブログ記事に沿って進行していると考えるのが最もすっきりする。ブログもそれらのブログ記事を4月にセットで取り上げた。そこでは中国景気とFedの金融政策の関係について、 「どちらのシナリオが起きそうかで言うと、ブログが冒頭において"中国当局が人為的にローン・クレジットを不動産業から製造業にリアロケートしている"としているのがそれらしいとすれば、論理的には"時間差を付けて両方"とい

    中国補助金の春と共にインフレ懸念が一気に終焉 : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍
    takAmid
    takAmid 2024/09/25
    日本には火の粉が飛んできそう > 「米国発の差し迫った景気後退懸念がないとすれば、利下げの緊迫感はどこから来ているのか。それはやはり、中国発デフレの本格化への警戒では」「米国から見て基本的には対岸の火事」
  • 中国はデフレに金融引締めで対抗 : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍

    中国経済の定点観測。中国の4-6月期の実質GDP成長は前年同月比+4.7%となり、政府目標の+5%ペースを下回ったが、上半期全体で均すと+5%ペースが続いていることになっている。ブログなどは未達どころか今年4%も割れるに決まっていると言ってきたので未達でも+4.7%というペースは驚きであるが、これにはカラクリがある。デフレ(デフレーターが-0.7%)なので実質GDPが膨らんで見えるのである。 名目GDPに直すと4%となる。インフレ下の名目GDPからインフレで膨らんでいる分を控除すべきなのは分かるとして、(日も経験してきたように)デフレ下のGDPは名目値で見る方が体感に近い。ここまでが教科書的だとして、中国の場合、GDPやCPIのボラティリティと比べてGDPデフレーターのボラティリティがあまりにも大きいし、我々がイメージする過去の中国景気の推移と合わせるとデフレーターの方がGDP体では

    中国はデフレに金融引締めで対抗 : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍
    takAmid
    takAmid 2024/07/20
    財政出せばいいのに, と思うのだがまだまだこの路線は続きそう. どこかのタイミングで君子豹変すになるのかどうか. 過去の日本と違って成長率が目標としてあるんで未達(やそれに近い状態)が続けば気づくと思いたい.
  • 中国は不動産市場を放置して製造業大躍進へ : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍

    中国の定点観測。年初から中国株・香港株の急落が続き、その後経済指標の持ち直しや中国政府の不動産市況対策のヘッドラインで一度大きく持ち直した。景気が持ち直しており、住宅市場は依然回復が見えないが対策が既に打たれたので心配しなくてよい、むしろ経済成長が脱・不動産依存するのは好ましいことだ、というストーリーはどこまで走る余地があるのだろうか。 どうしようもなくなった住宅市場 住宅市場に対する中国政府のスタンスが引締め(房住不炒)からサポートに変わったのは明らかであり、売れ残り住宅を地方政府が買い取って公営住宅にする極端な政策まで打ち出した(5・17房産新政)が、一ヶ月経った今も目立った効果を挙げていない。中古住宅の価格指数は各大都市ともにチャイナテック・ブーム~パンデミックの上げ幅を全て吐き出し、2016年「棚改バブル」の水準まで戻っている。 トップ100大手デベロッパーの販売金額は下げ止まった

    中国は不動産市場を放置して製造業大躍進へ : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍
    takAmid
    takAmid 2024/06/28
    あとに残るのは稼働率が低い巨大な設備と膨大な「ハイテク製品」になりそう. 労働市場は強い買い手市場になって「合理的」な中国の経営者は労働者を買い叩き, 熾烈な低価格競争を戦うのだろう. 長く続かないといいが.
  • 全人代で幻に終わる中国の財政拡張期待 : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍

    中国経済については昨年厳しめの記事を連発してから力尽きていたが、この間に一度財政拡張の期待というものが盛り上がっていた。2023年10月24日に中国の全人代(国会みたいなもの)常務委員会は財政赤字の拡大を可決した。前回の記事では「確かに理論的には春の全人代会期以外でも2ヶ月に一回開かれる全人代常務委員会(次回は10/20 -24)で補正予算を組むことは可能であるが、ある程度の埋蔵金的な資金を使える可能性はあるものの、財政赤字拡大まで踏み込む可能性は高くない。2023年暮れにあえて財政拡張を行うとすれば、それは2023年の成長目標の5%達成が危うくなった時である。しかし、2023年はゼロコロナ政策からのリオープン効果があるのでさすがに5%成長は余裕である」とスケジュールまで調べてあったにもかかわらず、まさか当に財政赤字が年末に引き上げられるとは思っていなかった。全人代が開かれる春まで待てず

    全人代で幻に終わる中国の財政拡張期待 : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍
    takAmid
    takAmid 2024/03/07
    日本の「国の借金」は逐次投入による無能の証とされるが, 出さないよりはマシか… > 「バブル崩壊後の日本において、もし金融緩和と財政出動さえも行わなかった場合、どれだけ激しく顔面着地していたかの社会実験」
  • リチャード・クーによる中国経済の解説 : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍

    ブログが様々な視点から見てきたように中国経済はますますデフレーショナリーになっている。そのモヤモヤ感はどうもいわゆる「バランスシート不況」ではないかと思えてきた中、バランスシート不況の大家である野村総合研究所のリチャード・クー氏が中国の東呉証券の招待で香港で講演を行ったのが中国で大きな反響を呼んだ。講演の内容どころか、最終的にはスライドまでインターネットで出回った。それ自体が既にデフレーショナリーである。バランスシート不況と最近流行っている「日化」はほぼ同義である。バランスシート不況とは バランスシート不況はクー氏が数十年にわたって推してきた有名な議論であり、筆者の手持ちの氏の著作、『陰と陽の経済学』からの丸写しで簡単に紹介する。当は『The Holy Grail of Macroeconomics: Lessons from Japan’s Great Recession』の方が有

    リチャード・クーによる中国経済の解説 : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍
    takAmid
    takAmid 2023/07/25
    政治体制的に「構造改革」との親和性が高いため, 総需要管理政策(財政金融政策)で合成の誤謬が起こりづらい経済環境を作るより, 上からの構造改革による「チャレンジ」が長く続く可能性が高い, というふうに読んだ.
  • 中国リオープンは存在しなかったことを確認 : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍

    パンデミックが明けた中国経済のリオープンは2023年の一大テーマになるとされてきたが、その失速が明らかになってきている。リオープンがインフレを輸出するなどという話もあったが、現実には消費者物価(CPI)は前年比でわずか +0.1%、生産者物価(PPI)は -3.6%と、中国は急速にデフレーションに向かいつつある。パンデミック後の世界の大半でインフレが続いているのとは全く異なる光景である。2020年頃からのブログの読者であれば、パンデミック中に主要経済体の中で中国だけがほとんど給付金を大々的に配らなかった(移転所得がなかった)ため、中国だけは余剰貯蓄が少なく消費と物価が戻らずむしろデフレを輸出すると何度も主張してきたのが記憶が残っているだろう。これはリオープンしたところで変わらない。逆に物価変動、特にインフレがいかに給付金(移転所得)のみによって規定されるかも、先進国と中国との比較で答えが

    中国リオープンは存在しなかったことを確認 : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍
    takAmid
    takAmid 2023/07/25
    うーん, 日本の二の舞いのような愚かなことはしないと楽観的に考えていたが…. > 「習近平政権では特にその傾向が強く財政刺激期待などもってのほかである。何なら賃下げしてお金を節約しようと言い出しかねない勢い」
  • 1