「アメリカの同盟国数カ国を、友人リストから外す時が来た」。 こんな刺激的なタイトルの論説が、今年の8月にアメリカで発表された。 中では、アメリカの同盟国10カ国を、次から次へとバッサバッサと切り倒しているのだが、なんと日本は「トリ」を務めるという、大変名誉な地位(?)を担っている。 著者はダグ・バンドウ氏という、首都ワシントンD.C.にあるケイトー研究所というシンクタンクの研究員である(「カトー研究所」とも呼ばれる)。 ケイトー研究所は、2018年の調査では、アメリカで第10位、世界で第15位に入るシンクタンクである。 このランキングは『2017 Global Go To Think Tank Index Report』によるものだ。ペンシルバニア大学の「シンクタンクと市民社会プログラム」が発表した。 日本語では8月12日に、韓国の『中央日報』日本語版が報じていたので、見た読者もいるのでは
コロナ禍が世界を襲った時、各国がすぐに行ったのは国境封鎖と自国優先の行動だった。新型コロナウイルスの急速な蔓延は、ヒト、モノ、カネが自由に国境を越えるグローバリズムによるものだが、それに対抗するには国境を閉じ、自国を第一に考えて行動せざるを得ないからだ。 米国のトランプ大統領が感染源である中国や欧州からの入国を禁止すると同時に、自国産のマスクを輸出禁止にしたのは、それを象徴する出来事だった。その時私は食料を外国に頼るしかない構造にした戦後日本の弱点をまず考えた。 ロシアは4月に国内供給を優先して小麦の輸出を停止し、インド、ベトナム、カンボジア、ウクライナなども食料輸出を制限する動きに出た。一方の米国、カナダ、オーストラリア、欧州は食料の輸出規制に否定的で、日本政府は「影響は限定的」と楽観的な見通しを語るが、しかしコロナ禍がさらに深刻化すればその限りではない。 また日本の農業を支える中国やベ
(朝比奈 一郎:青山社中筆頭代表・CEO) 新型コロナウイルスの蔓延は、それまで目につかなかった日本社会の弱点をいくつもさらけ出すことになりました。例えば、あまりに貧弱だった感染症の検査体制、マスクや防護服といった衛生用品の供給と備蓄体制の不足、夜の街一つ抑えられない非常事態対応についての法制的な準備不足などがそれです。 そうした中、17日の総務省の発表によれば、4月末から開始した現金10万円の一律給付が、約3カ月もかかって、ようやく全体の9割で完了したことがわかりましたが、私は日本の“致命的”な弱点、特に政府に顕著な弱点は、世上言われているように、デジタル化の遅れだったように感じます。 コロナで露呈、給付金をスムーズに配れない行政の脆さ この10万円の給付金は、マイナンバーの普及と銀行口座との紐づけがあれば、それこそ一瞬で終わると言われていますが、国や地方の公務員が対応したので、スピード
3年前、英科学誌ネイチャーが「日本の科学研究は、この10年で失速している」という分析を発表した。同誌は、主要科学誌に載る日本発の論文が減ったことなどから、「日本は科学の世界におけるエリートの座を追われかねない」と異例の警鐘を鳴らした。 その後も同様の分析が続いたせいか、7日に発表された「中国の論文数が米国を抜いて世界一に。日本は4位」という記事を見ても、「やはり」と驚きはなかった。それよりも、最近は論文数だけが問題ではなくなっている。新たな研究分野の人材不足が深刻なのだ。 よく指摘されるのがAI(人工知能)分野だ。国内はこの分野の研究者がそもそも少なく、世界が人材を奪い合う状況だから、経済産業省によると2020年時点で4・4万人、30年時点は12・4万人が不足するとされる。さらに、今ホットな感染症対策に欠かせない理論疫学の専門家も少ない。
国際結婚の私ですら、単身で帰省するとまず「だんなさん、偉いね!」と夫が褒められる。家が荒れるでしょう、ご飯はどうしてるの、子どもたちはそれで寂しくないの……と、「母親が留守にする異常事態」へのご心配がしばらく続く。相手が私より上の世代であればあるほどそれは顕著だ。そしてその会話の度に、私の頭にはいつも同じ疑問符が浮かぶ。 どうして? 子どもは二人で授かったものでしょう? 夫は大人なんだから、一通りの家事は自分で出来て当たり前でしょう? なぜ夫がすると「偉い」で、私がするのは「当然」なの? どうして? ただ夫が男で、私が女だから? それでも私は会話の中で、その疑問を口に出したことは一度もない。作り笑いを浮かべながら、黙って話の調子を合わせてきた。日本はそうなのだ、と骨身に沁みて知っているから。 日本社会において、母親と父親は同じではない。同じ成人でも、年齢が学歴が社会人歴が同じでも。男と女は
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