IAサーバーに限らず,一般的に,最もボトルネックになりやすいコンポーネントとしてディスク・サブシステム(ハード・ディスク・ドライブを含むコンポーネント)がある。ハード・ディスク・ドライブはサーバーの中で数少ない機械仕掛けで動作する,最も低速なサブシステムである。そのため,適切なチューニングを行っていないと,データの処理スピードが遅くなってしまう。逆に,適切なチューニングを施してディスク・サブシステムを高速化することにより,劇的なパフォーマンス改善を図れることが多い。ハードウエア・チューニングにおいては最も注意を払うに値するコンポーネントだ。 ここで,このコンポーネントだけディスク“サブシステム”と記述している理由について説明しておく。サーバーでは,ATAハード・ディスク・ドライブや SCSIハード・ディスク・ドライブを単体で使用するのではなく,後述するRAIDを用いて複数の物理ディスクを1