ベストシーズンなのに長期休業――。 長野県王滝村で6月にあった震度5強の地震で、村内にある名古屋市の宿泊施設が被害を受け、いまも営業再開のめどが立っていない。2年前、2億円をかけて「震度6弱に耐えられる工事」を行ったが、地震で柱や壁が破損。今月は予約のあった約980人分をキャンセルし、8月も予約をすべて断る事態となっている。 施設は「おんたけ休暇村」で、1973年に開業。宿泊棟は鉄筋コンクリート3階建て52室で、最大192人が滞在できる。2015年、3か月かけて耐震工事を実施した。現在は、どの程度の揺れに耐えられるかわからない状態という。 王滝村によると、村内の宿泊施設のうち、6月の地震の影響で現在も休業しているのはおんたけ休暇村だけ。市は「宿泊棟が倒壊しなかったのは耐震工事のおかげ」と釈明し、調査機関に委託して被災後の耐震強度を確認するとしている。結果次第では再度、耐震工事を行うという。
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