天才を知る者は天才である――。そんな金言を証明するかのように、日本が誇る希代のファンタジスタは「その人のサッカーセンスは、自主練を見れば分かる」と断言する。J1ジュビロ磐田の元日本代表MF中村俊輔は、クラブと代表の両方で数多くの選手と共闘し、対峙してきたなかで、サッカーセンスの見極め方について持論を展開した。 【写真】英紙が「尋常でない怪しさ」と酷評! 名古屋が発表したJリーグ開幕時の復刻版ユニフォーム まずは“サッカーセンス”について、中村は一人の選手を例に挙げて語り始めた。 「例えばトゥーは、相手FWと空中で競り合う時、相手がヘディングする気がないと感じたら、空中でヘディングの体勢から急に胸トラップに切り替える」 中村が口にした「トゥー」とは、日本代表で長らく共闘した京都サンガF.C.のDF田中マルクス闘莉王その人だ。中村は中盤、闘莉王は最終ラインでプレーし、日本代表を牽引。2010年