円相場が相次ぎ節目の水準を割り込む中で、日本当局に厳しい現実が立ちはだかっている。米金融当局が「より長くより高く」の政策スタンスを緩めない限り、円安に歯止めがかかることはないというものだ。そして、日本当局にこれを制御するすべはない。 米金利の高止まりがドルを押し上げ、ドル高が世界に与える影響を投資家が分析する中で、これは世界的な共通認識だ。1日当たり7兆5000億ドル(約1200兆円)規模の外国為替市場において、ブレーキのかからない円安進行は米国の金融支配を極端に体現した姿とも言える。 ナットアライアンス・セキュリティーズの国際債券責任者、アンドルー・ブレナー氏は「全ては米金融当局次第だ。『より高くより長く』の姿勢を背景に短期金利が極めて高い水準にとどまっており、米国に資金が流入し、ドル高が続いている」と指摘。日本にとっては「問題だ」と話した。
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