防衛省が、宇宙・サイバー・電磁波という「新たな領域」の防衛を担う統合部隊の創設を検討していることが27日、分かった。従来の陸海空3自衛隊という軍種と3自衛隊を運用する統合幕僚監部(統幕)とは別枠の部隊で、司令部を備えた「機能統合組織」と位置付け、発足すれば自衛隊初となる。機能統合軍としてサイバー軍などを設けている米軍を参考に新領域での対処力を強化する。 統合部隊の創設は政府が昨年末に改定した防衛力整備の基本指針「防衛計画の大綱」と、それに基づく来年度からの「中期防衛力整備計画」を受けた措置だ。従来の陸海空の領域と新たな3領域を融合させる「領域横断作戦」を実現するための態勢構築の柱で、3自衛隊の隊員で構成する統合部隊とする。 防衛大綱は領域横断作戦に関し「効率的な部隊運用態勢を統幕で強化する」と明記し、中期防は「新たな領域にかかる機能を一元的に運用する組織について必要な措置を講ずる」と打ち出