「奴らは本気になった」――セキュリティ脅威の目的に大きな変化:「行く年来る年2006」ITmediaエンタープライズ版(1/2 ページ) 2006年、セキュリティ上の脅威には大きな変化が起こった。目的が愉快犯から金儲けへと代わり、その手段としてボットやゼロデイ攻撃、ソーシャルエンジニアリングが用いられるようになっている。 「奴らは本気だ」――2006年、取材を重ねたセキュリティ専門家らの口からは、表現こそ違うがこうした言葉がたびたび聞かれた。愉快犯や名誉心から金儲けへ。個人の趣味から組織的なビジネスへ。インターネットをただ騒がせることから、そこを流れる重要な情報を盗み取り、利益を得る方向へと、オンライン犯罪は変化した。それにともない、セキュリティ上の脅威も変質している。 顕著な特徴は、脅威の「見えない化」が進んだことだ。ラックのSNS事業本部セキュリティプランニングサービス部担当部長を務め