サルの大脳新皮質、増大に成功 ヒト特有の遺伝子で―慶大など 2020年06月19日05時08分 慶応大などの研究チームは、高度な認知機能をつかさどる大脳新皮質を増大させるヒト特有の遺伝子を、小型のサルの一種コモンマーモセットに導入し、通常よりも新皮質を大きくすることに成功した。論文は19日、米科学誌サイエンスに掲載された。 ヒトの優れた認知能力は、チンパンジーの約3倍もある大脳新皮質によって支えられ、進化の過程で頭蓋骨に収まるよう「しわ」のような形で折り畳まれている。新皮質の増大は約100万年前の変異で獲得された、ヒトだけが持つ遺伝子「ARHGAP11B」の働きによることが分かっているが、同遺伝子を持たないヒト以外の霊長類でどのような働きをするかは分かっていなかった。 研究チームの岡野栄之・慶大教授らは、ウイルスを運び屋(ベクター)にする手法で、同遺伝子をマーモセットの受精卵に導入。胎児の
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