日本歯科医師連盟(日歯連)の政治資金規正法違反事件で、2010年参院選での迂回(うかい)献金に利用された民主党支部を日歯連が実質的に管理していたことが、関係者の話でわかった。 支部の要職を日歯連幹部が占め、会計も担当していたという。東京地検特捜部は、日歯連に政党支部を利用することで迂回献金を目立たなくする狙いがあったとみて調べている。 この支部は、日歯連が10年参院選で支援した西村正美参院議員(民主)が代表を務める「民主党参議院比例区第80総支部」。 特捜部の発表などによると、日歯連は同年3~5月、80総支部を経由する形で「西村まさみ中央後援会」に5000万円を寄付。日歯連は別途、西村後援会に5000万円を直接寄付しており、日歯連から西村後援会への資金移動は、政治団体間の寄付の法定上限(年5000万円)を超える計1億円に上った。