何とも奇妙な現象ではないか。民主党のバイデン氏の当選が確実になった米大統領選だ。なぜか日本にもトランプ大統領の主張する「不正投票」の存在を信じ、「『投票率90%』の州もある」といった情報を拡散しつつ、「トランプ氏勝利」を叫ぶ人がそれなりに存在するのだ。事実確認をしつつ、その「論理」を考えた。【吉井理記/統合デジタル取材センター】 相次ぐ「不正投票」の主張 作家の百田尚樹氏、ジャーナリストの門田隆将氏、編集者の有本香氏、政治評論家の加藤清隆氏……。 いずれも安倍晋三前首相を強く支持し、右派メディアでもおなじみの顔ぶれだ。しかし共通点はまだある。 全員がトランプ大統領を支持し、その主張そのままに「不正投票」の存在を公言したり、その情報を拡散したりしているのだ。 例えば、百田氏がツイッター上で「私は米大統領選挙は大規模な不正があったと思っている」(11月13日)と記していた。また、門田氏も「ウィ