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2021年5月29日のブックマーク (9件)

  • 今週の本棚:松原隆一郎・評 『感染症と経営 戦前日本企業は「死の影」といかに向き合ったか』=清水剛・著 | 毎日新聞

    (中央経済社・2420円) 不確実性への対処が企業の質 新型コロナウイルス感染症で緊急事態宣言が発出された2020年の春、100年前(1918年から1921年にかけて)に流行した「スペイン風邪」が盛んに引用された。だが書が焦点を当てるのは「死」と「病」、そして得体(えたい)の知れなさがもたらす「不安」。書ではそれを「不確実性」と呼ぶ。 不確実性とは過去の統計や合理的推論だけでは行動の適否が判定できない状態のこと。1915年から20年頃まで続いた大正バブルに沸く時代の日の経済社会は、整然と近代化を遂げたのではない。死病という不確実性に向き合う中で形を整えていったのだ。

    今週の本棚:松原隆一郎・評 『感染症と経営 戦前日本企業は「死の影」といかに向き合ったか』=清水剛・著 | 毎日新聞
    taketake89
    taketake89 2021/05/29
    “1915年から20年頃まで続いた大正バブルに沸く時代の日本の経済社会は、整然と近代化を遂げたのではない。死病という不確実性に向き合う中で形を整えていったのだ”
  • 今週の本棚:若島正・評 『過ぎにし夏、マーズ・ヒルで』=エリザベス・ハンド著、市田泉・訳 | 毎日新聞

    (創元海外SF叢書・2530円) 魔法で輝きだす、おもちゃの劇場 エリザベス・ハンドの作品集『過ぎにし夏、マーズ・ヒルで』の帯には、「珠玉の抒情(じょじょう)SF選集」と謳(うた)われている。しかし、ここに収められた作品には、ジャンル・フィクションとしてのSFを思わせる設定や道具立ては一切ない。あえて言えば幻想小説に近接してはいるが、架空の場所で現実には起こらないような出来事が平気で起こるのがお約束になる、ジャンルとしてのファンタジーではまったくない。彼女がつねに描くのは、現実に生き、喪失や悲嘆を経験する、わたしたちのような人々の物語である。メランコリーに彩られたその世界にも、幻の光を受けてあざやかに輝きだす、奇跡のような瞬間が訪れる。それが彼女の独特な小説の魔法なのだ。 ここには三篇の中篇と一篇の短篇が収録されているが、長丁場を引っぱるだけの起伏が物語に要求される長篇よりも、むしろテーマ

    今週の本棚:若島正・評 『過ぎにし夏、マーズ・ヒルで』=エリザベス・ハンド著、市田泉・訳 | 毎日新聞
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    taketake89 2021/05/29
    “メランコリーに彩られたその世界にも、幻の光を受けてあざやかに輝きだす、奇跡のような瞬間が訪れる。それが彼女の独特な小説の魔法なのだ”
  • 今週の本棚:張競・評 『英文学者 坪内逍遙』=亀井俊介・著 | 毎日新聞

    (松柏社・2750円) 文学研究のあるべき姿を示唆する人物論 坪内逍遙は小説家、劇作家、翻訳家や評論家として知られているが、「英文学者」としてまともに論じられてこなかった。その空白が名著『英文学者 夏目漱石』の著者によって埋められたのは喜ばしい。坪内逍遙の英文学に残した功績に対する公平、公正な評価もさることながら、「英文学者」という視点を通して、坪内逍遙の仕事にどのような特色があり、何が優れているかが明快に解き明かされた。 坪内逍遙の学風を一言でいうならば、西洋文学の理論に振り回されず、日文芸の流れに立脚した独自の探索が挙げられる。英文学の知識を思考の触媒としながらも、自分のよって立つところの文化や精神性を忘れない。『小説神髄』にすでに端緒が現れ、生涯の仕事にその姿勢が貫き通されている。英文学者としては稀有(けう)な存在だが、なぜそれが可能なのかは、著者一流のレトリックで語られている。

    今週の本棚:張競・評 『英文学者 坪内逍遙』=亀井俊介・著 | 毎日新聞
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    taketake89 2021/05/29
    “坪内逍遙の英文学に残した功績に対する公平、公正な評価もさることながら、「英文学者」という視点を通して、坪内逍遙の仕事にどのような特色があり、何が優れているかが明快に解き明かされた”
  • 新型コロナ 緊急事態宣言延長 経済長期低迷の懸念 東京 休業要請、線引き焦点/大阪 医療体制、依然厳しく | 毎日新聞

    今回の緊急事態宣言の延長について、各自治体とも不可避と受け止めている。 東京都の場合、焦点となったのは映画館や百貨店に対して都が独自に出した休業要請のあり方だった。都内は大型連休中、人の流れは減少したものの、連休が終わると、繁華街の人出は増え続けた。都はこれまでに人出抑制を強化する観点から国の基準より厳しい対策を提示。事業者側は「不公平だ」と反発していた。 事業者が不満を募らせたのは、要請対象の線引きが分かりにくかったためだ。映画館は休業要請の対象の一方で、同様に客が作品を静かに鑑賞する劇場は定員に上限を設けて営業が可能とされていた。映画業界の関係者は「合理的な説明のつかない要請には、もう従えない」と憤った。

    新型コロナ 緊急事態宣言延長 経済長期低迷の懸念 東京 休業要請、線引き焦点/大阪 医療体制、依然厳しく | 毎日新聞
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    taketake89 2021/05/29
    “事業者が不満を募らせたのは、要請対象の線引きが分かりにくかったためだ。映画館は休業要請の対象の一方で、同様に客が作品を静かに鑑賞する劇場は定員に上限を設けて営業が可能とされていた”
  • 今週の本棚・著者:平野啓一郎さん 『本心』 | 毎日新聞

    ◆平野啓一郎(ひらの・けいいちろう)さん (文藝春秋・1980円) どう生きるかを問う 「社会が変化し続ける限り、文学も終わらない」。そう語り、小説を通じて人間の心のあり方や、社会との関係を問うてきた。新作の舞台は、「自由死」(安楽死)が合法化された近未来の日。主人公の青年は、自由死を望みながら事故で命を落とした母を、人工知能(AI)と仮想現実(VR)技術で再生し、その「心」を探ろうとする。 「この数年、取材などで未来について聞かれることが増えました。僕自身、子供が2人いて、その子たちの将来を考えることがあります」。作で向き合ったのは、我が子が生きるかもしれない未来の姿でもある。

    今週の本棚・著者:平野啓一郎さん 『本心』 | 毎日新聞
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    taketake89 2021/05/29
    “「この数年、取材などで未来について聞かれることが増えました。僕自身、子供が2人いて、その子たちの将来を考えることがあります」。本作で向き合ったのは、我が子が生きるかもしれない未来の姿でもある”
  • 論文不正142本 昭和大麻酔科元講師、75本は全データ捏造 | 毎日新聞

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    taketake89 2021/05/29
    “患者の年齢や身長、体重といった基礎データ、麻酔の手順などを記載した症例報告や、臨床試験の内容をまとめたものなどだ。このうち75本では研究をせずに、患者の全てのデータを捏造していた”
  • 新型コロナ 宣言再延長「地獄だ」 飲食店憤り 休業要請継続 | 毎日新聞

    店の休業が続く中、再開に向けて準備する「のんべい横丁」のバー「amulet-d」店長の山嵜将臣さん=東京都渋谷区で2021年5月27日、手塚耕一郎撮影 持久戦のゴールが、またしても遠のくことになった。6月20日までの延長が決まった新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言。東京都内では百貨店など大型商業施設や映画館への休業要請が緩和される一方、酒類を提供する飲店への休業要請は続く。「延長は地獄だ」「いつまで続くのか」。措置が続こうが緩和されようが、終わりの見えない我慢を強いられる人たちの憤りや落胆は深い。【木下翔太郎、井口慎太郎、内橋寿明】 約40店が軒を連ねる東京・渋谷の「のんべい横丁」。渋谷駅は目と鼻の先だが、夕方になっても明かりがともる看板はわずか。宣言期間中の休業を知らせる手書きの張り紙が目立つ。

    新型コロナ 宣言再延長「地獄だ」 飲食店憤り 休業要請継続 | 毎日新聞
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    taketake89 2021/05/29
    “措置が続こうが緩和されようが、終わりの見えない我慢を強いられる人たちの憤りや落胆は深い”
  • 新型コロナ 9都道府県、緊急事態延長 首相「予断許さず」 来月20日まで | 毎日新聞

    緊急事態宣言の延長などについて記者会見する菅義偉首相=首相官邸で2021年5月28日午後8時11分、竹内幹撮影 政府は28日、新型コロナウイルス感染症対策部を首相官邸で開き、東京など9都道府県に発令中の緊急事態宣言と埼玉など5県に適用中の「まん延防止等重点措置」の期限をそれぞれ6月20日まで延長することを決定した。菅義偉首相は部会合で「全国の新規感染者数は今月中旬以降、減少に転じているが、依然として予断を許さない状況だ。対策を徹底していく」と述べた。 宣言の延長対象は4月25日に発令された東京、京都、大阪、兵庫、5月12日に発令された愛知と福岡、16日に発令された北海道、岡山、広島の計9都道府県。これまでの期限は31日だった。東京など先行して発令された4都府県は2回目の延長。23日に発令された沖縄県は当初から6月20日を期限としている。政府は、7月23日に開幕予定の東京オリンピックへの

    新型コロナ 9都道府県、緊急事態延長 首相「予断許さず」 来月20日まで | 毎日新聞
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    taketake89 2021/05/29
    “菅義偉首相は本部会合で「全国の新規感染者数は今月中旬以降、減少に転じているが、依然として予断を許さない状況だ。対策を徹底していく」と述べた”
  • 土記:五輪の上乗せリスク=青野由利 | 毎日新聞

    <do-ki> IOC(国際オリンピック委員会)って、いったいナニモノ? 新型コロナウイルスと五輪をめぐる一連の幹部の発言で、大いなる疑念が芽生えた人は多いと思う。かくいう私もその一人だ。 先週の記者会見で、東京に緊急事態宣言が出ていても開催するか問われ、「答えはもちろんイエス」と答えたのはコーツ副会長。 五輪実現には「犠牲を払わなければならない」と言ったのはバッハ会長。日国民に向けたものではなかったようだが、そう受け取られてしまうのは、これまでの発言のなせる業だろう。

    土記:五輪の上乗せリスク=青野由利 | 毎日新聞
    taketake89
    taketake89 2021/05/29
    “IOC(国際オリンピック委員会)って、いったいナニモノ?  新型コロナウイルスと五輪をめぐる一連の幹部の発言で、大いなる疑念が芽生えた人は多いと思う。かくいう私もその一人だ”