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2023年5月20日のブックマーク (8件)

  • 今週の本棚:伊藤亜紗・評 『生きることの意味を問う哲学』=森岡正博・著 | 毎日新聞

    (青土社・2200円) 反出生主義、実存を棚上げしない対話 「こんな自分で申し訳ない」「何のために生きてるのか分からない」。残念ながら、若い世代と接していると、ときどきそうした言葉を耳にする。あるいは「将来子供を作る気になれない」と言う学生。生に前向きになれない理由はさまざまだ。「自分の遺伝子を残したくない」と言う人もいれば、「戦争貧困や差別がある世界で子供が幸せになるとは思えない」と憂える人もいる。 こうした傾向は、日では二〇一九年頃から「反出生主義」として知られるようになった。反出生主義とは、一言で言えば「生まれてこないほうが良かった」とする考え方である。究極的には人間は絶滅したほうが良いという主張に行き着くこの思想は、もともとは南アフリカの哲学者デイヴィッド・ベネターらによって提唱され、ある種の思考実験、論理ゲームとして、哲学の文脈で議論されてきたものだ。しかしその思想が、少なく

    今週の本棚:伊藤亜紗・評 『生きることの意味を問う哲学』=森岡正博・著 | 毎日新聞
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    taketake89 2023/05/20
    “本書の言葉は徹頭徹尾、自らの実存と地続きのところで哲学を練り上げるという、森岡がこれまで実践してきたひりひりするような哲学スタイルを、さらに血の滲むような次元にまで推し進めたところに生まれている”
  • 今週の本棚:池澤夏樹・評 『エタンプの預言者』=アベル・カンタン著、中村佳子・訳 | 毎日新聞

    KADOKAWA・2640円) 埋もれた詩人の評伝、炎上する主人公 現代のフランスを舞台とする痛い小説である。主題はネット上の炎上。それが現実の身の危険にも及ぶ。今の時代、誰にとっても人ごとではない。 語り手はジャン・ロスコフ。六十五歳で、元大学教授、アニエスと離婚して、一人娘のレオニーとは今もしばしば会う仲。アルコール依存症の気がある。 どちらかと言えば失敗者だ。歴史家としての専門領域はアメリカの共産主義だったが、原爆スパイとされたローゼンバーグ夫について書いた大著は刊行の直後、彼らが実際にスパイだったことが明らかになって価値を失った。

    今週の本棚:池澤夏樹・評 『エタンプの預言者』=アベル・カンタン著、中村佳子・訳 | 毎日新聞
    taketake89
    taketake89 2023/05/20
    “現代のフランスを舞台とする痛い小説である。主題はネット上の炎上。それが現実の身の危険にも及ぶ。今の時代、誰にとっても人ごとではない”
  • 今週の本棚:藻谷浩介・評 『社会の変え方』=泉房穂・著 | 毎日新聞

    (ライツ社・1760円) 政治を手段として活かしきる 「お地蔵さんにも胸を張れる人生を送りたい」。あなたはそう思ったことがあるだろうか。遠い子どもの頃、不条理や不公平を見て、弱いもの、虐げられたものにも、光を当てられる人になりたい、と願ったことはなかったか。 これはそう思い、走り続ける人の行動記録だ。 神戸市の西隣にある明石市の、貧しい漁師町に育った著者(前兵庫県明石市長)は、東京大学教育学部、大手マスコミを経て、4回目の挑戦で司法試験に合格、故郷で弁護士となった。その後衆議院議員として2年間、議員立法に奔走し、社会福祉士の資格も取得。2011年の市長選挙に支援団体なしで出馬し、僅か69票差で当選、以降3期を務めた。

    今週の本棚:藻谷浩介・評 『社会の変え方』=泉房穂・著 | 毎日新聞
    taketake89
    taketake89 2023/05/20
    “だが明石市は人口を増やそうとしてお金を撒(ま)いたのではない。国に先駆けて、先進国にあるまじき「政策の凹(へこ)み」を埋めただけだ”
  • 5類移行 コロナ感染、緩やかな増加 定点調査を初公表 厚労省 | 毎日新聞

    厚生労働省は19日、全国約5000の定点医療機関から報告された直近1週間(8~14日)の新型コロナウイルス感染症の患者数について、1医療機関当たり2・63人だったと発表した。感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザと同じ5類に移行後、初めて公表した。厚労省が参考値として示した、前週(1~7日)の1医療機関当たり患者数1・80人よりも増加した。 5類移行に伴い、厚労省は全感染者数の把握や公表を終了し、定点医療機関の患者数を毎週金曜日に発表する。参考値は、5類移行前に運用していた感染者の情報把握システム「HER―SYS(ハーシス)」で、定点医療機関の分を抽出した。医療機関名の入力漏れなどがあることから、厚労省は「5類移行前後で患者数を単純に比較はできない」としているが、流行状況について「緩やかな増加傾向が続いている」と分析した。

    5類移行 コロナ感染、緩やかな増加 定点調査を初公表 厚労省 | 毎日新聞
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    taketake89 2023/05/20
    “感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザと同じ5類に移行後、初めて公表した。厚労省が参考値として示した、前週(1~7日)の1医療機関当たり患者数1・80人よりも増加した”
  • 小さな図書コーナーにビル・ゲイツから贈り物 洋書5冊発見 京都 | 毎日新聞

    ビル・ゲイツ氏から寄贈された5冊のと、同封されていた人形にはメッセージカードが挟まれていた=京都市上京区で2023年5月19日午後1時58分、千金良航太郎撮影 京都府立植物園(京都市左京区)の中にある小さな図書コーナーで、米IT大手マイクロソフトの創業者、ビル・ゲイツ氏が贈った洋書5冊が「発見」された。寄贈に気付かないまま数カ月がたっていたとみられ、思わぬ贈り物に驚きの声が上がっている。 府が19日に発表した。が見つかったのは、植物園敷地内の屋外にある「きのこ文庫」。児童書など約2400冊が並び、入園者が自由に利用できる。 府によると、4月に職員がの整理をしていた際、見慣れない洋書を発見。開くと中にゲイツ氏の顔写真入りメッセージカードが入っており「私のお気に入りのを世界中の人と共有したいと思った」と記されていた。

    小さな図書コーナーにビル・ゲイツから贈り物 洋書5冊発見 京都 | 毎日新聞
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    taketake89 2023/05/20
    “寄贈に気付かないまま数カ月がたっていたとみられ、思わぬ贈り物に驚きの声が上がっている”
  • クレディセゾン「スルガ銀出資」弁護団が猛抗議するわけ | スルガ銀行 不正の構図 | 今沢真 | 毎日新聞「経済プレミア」

    クレディセゾンの社が入居するサンシャイン60ビルの前で「スルガ銀行に出資する前に不正問題の解決を」と訴える人たち=東京都豊島区で2023年5月19日午前8時、今沢真撮影 クレジットカード大手のクレディセゾンは5月18日、不正融資問題を起こし再建中のスルガ銀行に171億円を出資し、議決権ベースで15%超の株式を持つ筆頭株主になると発表した。スルガ銀もセゾンに155億円を出資し、約5%の株式を保有する。両社は同日、リリースを公表した。記者会見は行わないという。 スルガ銀行は、中古アパート・マンション物件を投資で購入した人への融資で多数の不正が発覚した。購入者約430人と、その弁護団が銀行に損害賠償を求めて民事調停を申し立てた。現在、銀行側と弁護団の協議が続いており、解決に向けたメドは立っていない。 不正解決せず提携は「許されない」 弁護団はこの日午後、東京都内で緊急記者会見を開き、クレディセ

    クレディセゾン「スルガ銀出資」弁護団が猛抗議するわけ | スルガ銀行 不正の構図 | 今沢真 | 毎日新聞「経済プレミア」
    taketake89
    taketake89 2023/05/20
    “河合弘之弁護団長は、「クレディセゾンという有力なスポンサーがつけば、スルガ銀行は解決を先延ばしするだろう」と答えた”
  • 日経平均、バブル後最高値 今後どう動く? 市場は慎重な見方 | 毎日新聞

    バブル後最高値をつけた日経平均株価を示す街頭ディスプレー=東京都中央区で2023年5月19日午前9時39分、手塚耕一郎撮影 東京証券取引所で19日、日経平均株価がバブル経済崩壊後の最高値を更新した。新型コロナウイルス禍からの景気回復期待や円安の進行を追い風に、1990年8月以来、約33年ぶりの高値となっている。日経済の将来はどこまで期待できるのか。市場では、今後の株価の先行きに慎重な見方が大勢だ。 「このまま値上がりが続くのか、値下がりに転じるのか、方向感がよく見えない」。東京市場の株式相場がバブル後最高値を更新すると、市場参加者からはこんな声が漏れた。 19日の東京市場は、取引開始直後から大幅続伸。午前9時過ぎに、2021年9月14日につけた3万670円10銭を上回り、バブル後の最高値を更新した。 米連邦政府の債務上限問題を巡る与野党協議の進展が伝わり、世界経済の懸念材料となっている米

    日経平均、バブル後最高値 今後どう動く? 市場は慎重な見方 | 毎日新聞
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    taketake89 2023/05/20
    “海外の投資マネーも株価上昇の大きな要因となっている。新型コロナ禍からの景気回復局面で、欧米市場に比べて出遅れていた日本株に割安感が出ているためだ”
  • 土記:広島ヒロシマひろしま=伊藤智永 | 毎日新聞

    <do-ki> 米大統領として初めてオバマ氏が広島市を訪れた時、「謝罪なきヒロシマ献花」という論評記事を書いたら、ほとんど面識のない上役に呼ばれ、説諭された。 「自分の家族は爆心地から数キロの自宅で被爆したが、米国を恨んでいない。謝罪も求めない」 戦後の原爆観は、被爆体験から真っすぐできたわけではない。 終戦後数年間の8月6日は、ブラスバンドや山車、演芸大会などではしゃぐ祭りが開かれた。被爆者は陰に隠れ、差別された。

    土記:広島ヒロシマひろしま=伊藤智永 | 毎日新聞
    taketake89
    taketake89 2023/05/20
    “平仮名の「ひろしま」という写真集がある。石内都さんが被爆者たちの遺品、それも主に女性の衣服を中心に写した。悲惨さを強調した写真集と違って、どれもとても美しい”