先進国で高い給料を払われ続ける仕事とは、新しいコンセプトを生み出すような、「創造的で非定型的な仕事」だけになっていかざるを得ません。つまり、これからのビジネスパーソンには、これまで重宝されてきた、既知の知識を素早く吸収する「効率的に学ぶ力」よりも、新しい知識をつくる「深く考える力」のほうがいっそう求められるようになるのです。(「はじめに」より) そう主張するのは、『深く、速く、考える。 「本質」を瞬時に見抜く思考の技術』(稲垣公夫著、クロスメディア・パブリッシング)の著者。おもに製造業を対象として、リーン製品開発(トヨタ生産方式を基盤とするメソッド)や経営戦略のコンサルティングを行っているという人物です。 そんな著者は「深く考えること(深速思考)」について、「高いIQ」や「高度な専門知識」を必要とするものではないといいます。なぜなら、それらは独立したものだから。高度なテーマであっても、浅く