田中委員長は事態を抑制気味に説明した。立場上やむをえないのかもしれない。=2日、日本外国特派員協会(FCCJ) 写真:筆者= 原子力規制委員会の田中俊一委員長がきょう、日本外国特派員協会で記者会見を持った。田中委員長は「汚染水の放出もやむなし」とする持論を繰り返した。こうしたなか、元スイス大使の村田光平氏が「一国家だけでは解決できないことを世界に訴えるべきだ」と迫った。 「今回の記者会見は(7月から施行された原発の)新規制基準の内容を説明するはずだったが、東電福島第一原発からの汚染水漏出問題が世界の関心を集めているため、この問題について答えることになった」。田中委員長は冒頭こう切り出した。 「福島第一原発は現在も不安定な状況にある。事故は収束した段階ではない。今後ともさまざまなことが起こりうる状態」。田中委員長は規制行政のトップとして、民主党政権時に出された「収束宣言」を否定した。 汚染水