借金をして自社株買い、あるいは転換社債を発行して自社株買いをするという動きが今年は活発化している。目的としては、バランスシートの右側の資本と負債の入れ替え、すなわちリキャピタリゼーション(Recapitalization:リキャップ)を行うことで、資本効率を高めよう、資本コストを下げようということになる。 転換社債(convertible bond:CB)の発行目的にリキャップが含まれる、あるいは、リキャップ目的で転換社債を発行する場合、リキャップCBと呼ばれる。最近の事例では、カシオ計算機(6952)、ヤマダ電機(9831)、東レ(3402)、日本ハム(2282)などが存在する。 借金してでも自社株買い 仕組みと効果は非常に簡単だ(図参照)。バランスシートの右側において、借入金を増やしてその分を自社株買いに充てて自己資本比率を低くすればROE(自己資本利益率)が上がる。 もっとも、借入金