中学・高校の入試の過去問題集に作品を無断で掲載されて著作権を侵害されたとして、日本ビジュアル著作権協会の会員40人が、問題集を出した声の教育社(本社・東京都)を相手取り、約8千万円の損害賠償を求める訴訟を14日、東京地裁に起した。 提訴するのは、劇作家の平田オリザさんや児童文学者の松谷みよ子さんら。今年1月にも脚本家の倉本聡さんら31人が同様に同社を訴えており、二つの訴訟を合わせた賠償請求額は約1億8千万円となる。同協会によると、教材出版社を相手取った著作権侵害訴訟としては過去最大規模という。 訴状などによると、同社が04〜07年に発行した問題集計543点に小説など148作品が無断で掲載された。著作権法では入試問題は著作権者の許諾なしに作品を掲載できるが、原告らは、問題集として出版する場合には許諾が必要だと主張している。 同社によると、今年発行した問題集では、許諾が得られなかった作品