北朝鮮の金正恩第一書記の叔父で国防委員会副委員長の張成沢氏が失脚したもようだと、4日付各紙が報じた。北朝鮮の情勢についてはさまざまな憶測が飛び交っているが、もしこれが事実だとしたら、朝鮮半島の緊張感が高まることになる。 韓国の情報機関である国家情報院は野党議員に対し、張氏の側近2人が汚職の罪で11月下旬に公開処刑され、その後の張氏の消息は確認されておらず、しかも国防委員会副委員長及び労働党部長のポストを失った可能性が高いと伝えたという。張氏の妻で故・金正日総書記の実妹である金敬姫氏は健康を害しているとされ、それも張氏の影響力低下の原因の一つだとみなされている。 この張氏は、妻の金敬姫氏とならんで2010年以降、金正恩氏が金正日氏から権力を継承する際の後見役だった。その最大の側近が失脚するということは、正恩氏に直接意見できる人間がいなくなることを意味する。その結果、相対的に軍の地位が上がると