トヨタ自動車の長田准執行役員は1日、オンラインで報道各社の取材に応じ、日本製鉄が特許権侵害で中国の鉄鋼大手・宝山鋼鉄とともにトヨタを提訴したことに関し「トップからトップへ一言あってもいいのではないか」と述べた。提訴前に日鉄の橋本英二社長から豊田章男社長に「仁義」を切るトップ同士のプロセスがなかったとの主張だ。 長田氏は、両社には創業時からの付き合いがあり、2019年ごろからはトヨタが日鉄の製鉄所に多くの人材を派遣して生産性向上や余剰鋼材の活用などに協力してきたと指摘。「普通、これくらいの関係になれば、トップ・トゥー・トップでこういうこと(提訴)をやりますよ、ということくらいなんで言えないのか、非常に残念」と語り、不満をにじませた。