ブックマーク / brevis.exblog.jp (7)

  • 受注型ビジネスにおける業務量の予測法 | タイム・コンサルタントの日誌から

    前回述べたように、ビジネスの基形態は大きく、見込型と受注型に分かれる。別の言い方をすれば、「Push型」と「Pull型」という風にも考えられる。市場の需要に対するスタンスが、前者の見込型では、自分から需要を想定して事前準備(生産)し、市場に対して"Push"していくのに対し、後者では実際の顧客の注文を起点として、製品やサービスをつくり提供していく、受け身("Pull")的な動きをする訳である。もちろん、別にどちらがよい、わるい、という事ではない。市場と製品の性質にしたがって、適不適があるだけである。客の注文を聞いてから魚を釣りに行く料理屋はないし、先にプラントを建ててから買い手を探すエンジニアリング会社もありえない。そして住宅のように、建売と注文住宅が共存するような市場も存在する。 ところで受注型ビジネスにおいては、見込型ビジネスに比較して、一点、難しいところがある。それは、先々の受注量

    受注型ビジネスにおける業務量の予測法 | タイム・コンサルタントの日誌から
    tanayuki00
    tanayuki00 2014/09/08
    「業務プロセスは誰がやっても結果の品質にむらがないようにすべき」「計画のベースとなる予測数値に、個人や部署の「思い入れ」だとか「やる気」だとかいった主観的願望を入れるべきではない」
  • 大企業病の作り方、治し方 | タイム・コンサルタントの日誌から

    「自分は『プロジェクト・マネージャー』というほどの者ではなく、『プロジェクト・チームのリーダー』といった役柄です。」——顧客とのチーム・ビルディングの席上で、相手方のトップの米国人はそう語った。聞いていたTさんは、単に謙遜しているのだと思ったそうである。時は'90年代。今ではベテラン・エンジニアのTさんが、やっと担当者レベルを卒業し、小さな1セクションのサブチーフ職に片足をかけた頃のことだ。バブル崩壊で国内市場は低迷し、Tさんの会社がようやく久しぶりに欧米企業から受注できた海外向けビッグ・プロジェクトだったという。Tさん自身も高揚する気持ちをおさえつつ、顧客とのチーム・ビルディングに参加していた。 その顧客はチーム作りのセッションを大切にしていた。彼らは発注者として、かなりの数のチーム・メンバーを、設計期間中にTさんの会社に駐在員として送り込んでくる。無論、Tさんの側も精鋭を結集して、受注

    大企業病の作り方、治し方 | タイム・コンサルタントの日誌から
    tanayuki00
    tanayuki00 2014/05/12
    「たぶん欧米の大企業というのは、仕組みを考える人と、仕組みに使われる人の、二種類がいるんでしょうね。使われる側の人間たちは、罰則と脅しで動かすべし、と」
  • 顧客の顧客を知り、上司の上司になって考える | タイム・コンサルタントの日誌から

    『顧客の顧客を知れ』--これは、わたしの敬愛する大先輩である、経営コンサルタント・今北純一氏から、何年も前にうかがった教訓だ。自分の顧客が誰かは、誰でも一応知っている。顧客が何を望むか、そのニーズや要求も、直接・間接に伝わってくる。だが、顧客がなぜ、それを求めるかについては、必ずしも理解できていないことが多い。 しかし、顧客も、彼ら自身にとっての顧客からの要望になんとか対応すべく、いろいろ考え、悩み、そして動いているのだ。だから、『顧客の顧客』をよく知れば、自分の直接の顧客のニーズをつかむのに役立つ。たいていの人は、顧客の顧客までは考えた事がないが、そこまで視野と想像力を広げられるかで、競争力は大きく変わりうる。 たとえば、今北さんは自著「Carpe Diem - ビジネス脳はどうつくるか」(文藝春秋、2006)で、工場の立地問題について、こんな例をあげられている。鉄鉱石を産出する資源会社

    tanayuki00
    tanayuki00 2014/05/04
    「顧客の指示や要求が、わたし達の思考の「枠組み」を作る。あるいは、顧客についてのこちらの思い込みが、無意識な「枠」を作ってしまう。ところが、顧客もまた、彼らの顧客からの要求で動かされているのだ」
  • 人事評価におけるトレードオフ問題--業績と能力のどちらを重視すべきなのか | タイム・コンサルタントの日誌から

    将棋の第54期王位戦は、羽生善治・現王位の先手・第一勝ではじまった。第2戦も羽生が勝ったが、第3戦は挑戦者の行方尚史八段が逆転勝利。第4戦はまた羽生が制して、まさに王位に「王手」をかけた状態にある。さて、羽生と行方八段は、どちらの方が能力が上だろうか? 将棋という競技は、ポーカーや麻雀などと違って、偶然性に左右される部分がまったくないゲームである。そこでは純粋に知力だけが勝負を決める。麻雀のように偶然が支配的なゲームの場合にも、もちろん上手下手は存在するが、その能力はただ1回の勝負だけでは決められない。下手がその時だけ運にめぐまれて勝つことがあるからだ。しかし、囲碁や将棋はちがう。だったら、なぜプロの将棋のタイトルは7連戦もするのか。放映権を持つTV局の陰謀なのか。 もちろん、ファンはその理由を知っている。たとえプロの棋士といえど、その日その時々での調子のブレがあるのだ。将棋は盤面が狭く、

    人事評価におけるトレードオフ問題--業績と能力のどちらを重視すべきなのか | タイム・コンサルタントの日誌から
    tanayuki00
    tanayuki00 2013/08/19
    能力とは確率。「ある目標値を、どれだけの確率で達成できるか」。将棋なら勝率。野球だったら打率や防御率。
  • それは知識ですか、スキルですか、資質ですか? | タイム・コンサルタントの日誌から

    東大で大学院生にプロジェクト・マネジメントを教えていたら、「自分は計画を立てるのが元々あまり上手ではないが、どうしたらいいでしょうか」という質問を受けた。プロジェクト計画の立案、とくにその中心になるWBSの作り方について説明し、二人一組でちょっとした演習をした後のことだ。WBSを作るだけなら誰にでもできるが、良いWBSを作るのは、案外難しい--そういう話をしたら、出てきた質問だった。 秀才タイプの人は、自分の弱点を人前にさらすのをきらう。だから逆に、この率直な質問には好感がもてた。わたしは学生にこう聞いてみた。 --失礼だけど、あなたは英語の会話は得意ですか? 相手はちょっと質問の論点から外れたことに戸惑ったようだが、答えた。 「えっと・・、いや、苦手です。」 --じゃあ、得意になるためにはどうしたらいいと思いますか。 「うーんと。やっぱりたくさん練習するしかない、ですか?」 --そう。そ

    それは知識ですか、スキルですか、資質ですか? | タイム・コンサルタントの日誌から
    tanayuki00
    tanayuki00 2013/06/03
    若いときの試行錯誤は向き不向きを見きわめる手段でもある。最短距離でゴールを目指すだけが人生じゃない。「適性というやつは、“試しにちょっと体験してみないと、自分ではなかなか気がつかない”ものなのだ」
  • シェールガス革命と、エネルギー価格のゆくえ | タイム・コンサルタントの日誌から

    この1ヶ月ちょっとの間に、エネルギー業界(とくにOil & Gas関係)では重要なニュースがたくさんあった。 一番のニュースは、ロシアのロスネフチRosneft社がExxon Mobilを抜いて世界最大の石油会社になったという出来事だろう(3月22日)。かれらは、英国BPと露の投資家たちの合弁企業であったTNK-BPという会社を540億ドルという「目の飛び出るような」(International Oil Daily紙)価格で買収して、世界トップ規模に躍り出たのだ。 ちなみにロスネフチは上場企業だが、実質的には国営会社であり、セチン社長はプーチン大統領の側近中の側近といわれる。同社はこのところ、米ExxonMobil、ノルウェーStatoil、伊ENIと、矢継ぎ早に戦略的アライアンスを締結し、急速な業容拡大を図っている。4月に入ってから丸紅ともサハリン1のLNG事業(1.5兆円、年産1000

    シェールガス革命と、エネルギー価格のゆくえ | タイム・コンサルタントの日誌から
    tanayuki00
    tanayuki00 2013/04/29
    「シェールガスの開発会社は次々と井戸を掘っていかなければならない」大手石油メジャーは「市場でのガス価格を低めに抑えて、財務基盤の弱い独立系がギブアップするのを待ってから買収すればいい」
  • ゾウの戦略・ネズミの戦略 | タイム・コンサルタントの日誌から

    先日、コンサルティング会社の方の訪問を受けた。日の化学産業の課題について、エンジニアリング会社の視点から意見を聞きたいのだという。難しいテーマだが、何かヒントになることくらいは言えるかもしれないと思い、同僚と一緒にヒアリングを受けることにした。 相手は若くて優秀そうなコンサルタントの方が2名だった。まず先方が、自分達の考える仮説です、と前置きして、見解を述べられた。日の化学会社は、いわゆる汎用化学品の大量生産から、機能性材料や医薬・農薬原材料などの高付加価値な化学品の生産にシフトしている、という。さらに、国内の限られた市場から脱して、海外展開する方向に向かっている。だから、これからは海外で高付加価値製品を作る化学プラントを建てていくだろう、との仮説をたてています、という。 ここで知らない方に注釈しておくと、化学業界では、汎用化学品をバルク・ケミカル、高付加価値の化学品をファイン・ケミカ

    ゾウの戦略・ネズミの戦略 | タイム・コンサルタントの日誌から
    tanayuki00
    tanayuki00 2012/03/13
    「わたし達は『戦略』を語るとき、それがr戦略(早さ)なのかK戦略(安定)なのかを、つねに自覚しておく必要がある」
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