アルツハイマー病の原因と考えられている物質の分解を進めるたんぱく質を、大阪大などの研究チームが見つけた。もともと脳内にあり、病気から脳を守る働きをしているらしい。新しい予防、治療法の開発につながる可能性があるという。米医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシンで13日発表した。 アルツハイマー病はアミロイドベータという物質が脳内にたまることが一因で発病するとされる。阪大の高木淳一教授(構造生物学)らは、患者の脳では健康な人より量が少ないsorLA(ソーラ)というたんぱく質に着目。高純度で精製したところ、アミロイドベータと結合する性質があることを発見した。 このたんぱく質をつくる培養細胞は、外から加えたアミロイドベータを取り込んで分解することもわかった。また、このたんぱく質を過剰に持つよう遺伝子操作したマウスは、脳内のアミロイドベータが通常より7~8割減っていた。 高木さんは「何らか