地上戦で多くの住民が巻き込まれた沖縄戦から65年。沖縄は23日、犠牲者を悼む「慰霊の日」を迎えた。激戦地となった沖縄県糸満市摩文仁(まぶに)の平和祈念公園には早朝から遺族らが次々と訪れ、沖縄戦の犠牲者らの名を刻んだ「平和の礎(いしじ)」に手を合わせた。 正午前からは、県主催の「沖縄全戦没者追悼式」が開かれる。仲井真弘多知事が平和宣言を読み上げ、普天間高校3年の名嘉司央里(なか・しおり)さん(17)が、米軍基地が当たり前のようにして存在する沖縄の現状を詠み込んだ「平和の詩」を朗読する。菅直人首相も就任後初めて沖縄を訪れ、式典に出席する。平和の礎には今年、新たに80人が刻銘され、総数は24万931人になった。