「跨越式発展」という中国語は、字面では理解しにくい。2003年に劉志軍が鉄道省大臣就任直後に打ち出した方針だった。「一定の歴史条件のもとでは、後発組は先発組のいくつかの発展段階を超越して、追いつき、追い抜くことは可能だ」と劉は説明していた。技術超越論の始まりだった。収賄などの罪で2011年2月に鉄道省大臣を罷免された劉は、北京かどこかの鉄格子の付いた部屋の中から、世界一の時速350キロで走る高速鉄道の列車、7月23日に40人の命を奪った事故、その後の鉄道省における全面的な立て直しをどう見ているだろうか。少なくとも、劉は自分がぶち上げた技術超越論が終焉したと感じているに違いない。(在北京ジャーナリスト 陳言) 途上国から先進国へ輸出する 初の戦略的ハイテク・プロジェクト もし7月23日の大事故がなければ、中国高速鉄道は、途上国から先進国へ輸出する初の戦略的ハイテク・プロジェクトになっていたか
![報道も途絶えた中国高速鉄道事故のその後中国鉄道省が唱えた「技術超越論」の終焉と水泡に帰した先進国逆輸出の夢](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/6671add89b25e077c3e420dc01f18b09d138f013/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fdol.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F4%2F6%2F-%2Fimg_46a745e15a23aacf64ae6ca1553f4d46106454.jpg)