販売ルートの切り替えで売上ゼロに 版元日誌の執筆は2度目となります。 dZEROは2013年7月、人文系出版社の編集部の一つが独立する形で誕生しました。同年11月から書籍の刊行を開始し、これまでに34点を市場に送りだしてきました。 当初は、取次ルート、しかも別の出版社を発売所とする形での出版でしたが、2017年から書店との直取引(トランスビューに代行を委託)に切り替えました。その間の大雑把な概要は前回の日誌 に記したとおりです。 前回の執筆から1年半ほどが経過し、dZEROの本がやっと直取引になじんできた昨今ですが、取次ルートから直取引に切り替えたことでちっぽけな出版社にどんなことが起こったか。おそらくこのような例は多くないでしょうから、前回の続編を記そうと思います。 発端は、販売ルートの切り替えによって、返品の担保として売掛金の支払いがストップし、売り上げは限りなくゼロとなったことです。