ブックマーク / huyukiitoichi.hatenadiary.jp (68)

  • アジアの各国でBLはどのように受容されているのか?──『BLが開く扉 ―変容するアジアのセクシュアリティとジェンダー』 - 基本読書

    BLが開く扉 ―変容するアジアのセクシュアリティとジェンダー― 発売日: 2019/10/25メディア: 単行(ソフトカバー)この『BLが開く扉』はアメリカ生まれで現在神奈川大学の外国語学部の教授をつとめるジェームズ・ウェルカー編集による、アジアの文脈におけるBLの受容のあり方をめぐる論考を集めたアンソロジーだ。僕はBLの愛好家というわけではないが、BL作品が文化や読み手にどのような影響を与えるのか、また現代のフェミニズム的な思想、文脈からBL(や百合)的な作品がどのような意味を持っているのかは気になっていて、その流れで書も手にとったわけだけれども、これは大変勉強になった。 たとえば、「BLとスラッシュのはざまで 現代中国の「耽美」フィクション、文化越境的媒介、変化するジェンダー規範」と題された論考では、シュウ・ヤンルイとヤン・リンによって中国の耽美と呼ばれる男性同士の恋愛物語をまとめ

    アジアの各国でBLはどのように受容されているのか?──『BLが開く扉 ―変容するアジアのセクシュアリティとジェンダー』 - 基本読書
    taron
    taron 2019/11/20
    韓国の「フェミニズム」は、むしろキリスト教原理主義的というか、婦人矯風会的というか…
  • 十二人を殺害し五〇人を暴行、百件以上の強盗を行った最悪の殺人鬼──『黄金州の殺人鬼──凶悪犯を追いつめた執念の捜査録』 - 基本読書

    黄金州の殺人鬼――凶悪犯を追いつめた執念の捜査録 (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズIII-9) 作者: ミシェル・マクナマラ,村井理子出版社/メーカー: 亜紀書房発売日: 2019/09/28メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログを見るこの『黄金州の殺人鬼』は、いわゆる連続殺人鬼を追った事件物のノンフィクションなのだけれども、まず他の事件と比較して凄いのはこの殺人鬼が犯した罪の量だ。 1970年代から1980年代にかけて、少なくとも12人を殺害、50人を暴行(レイプ)とその件数だけでみても異常だが、一週間に一人などのハイペースで襲って、犯人の見た目、目撃情報なども出揃ってきているにも関わらず足取りを掴ませない用意周到さがあった。どれほど容疑者を絞り込んでDNA鑑定をしても犯人を特定できず、書の原書刊行は2017年のことなのだが、その時はまだ犯人は捕まっていなかった

    十二人を殺害し五〇人を暴行、百件以上の強盗を行った最悪の殺人鬼──『黄金州の殺人鬼──凶悪犯を追いつめた執念の捜査録』 - 基本読書
    taron
    taron 2019/09/30
    執念の未解決事件追跡。/犯人、警察官の間にこれだけの犯罪犯しているのか。こえー。そりゃ、なかなか逮捕できないな。とはいえ、特殊戦の専門家という経歴ではなさそうだが。/DNA家系図サイトが大きな役割。
  • 人間集団の大きな流れの物語──『人口で語る世界史』 - 基本読書

    人口で語る世界史 (文春e-book) 作者: ポール・モーランド出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2019/08/29メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る人口については、日においては最重要検討事項のひとつだろう。日の年齢の中央値は現在46歳。世界で最も高い部類で、米国より9歳も高い。1950年に20人に1人だった65歳以上の人数は、2005年には5人に1人。出生率は世界的にみても最低レベルで、どんどん人口減少と高齢化が進む、世界でも有数の先駆者だからである。 で、書はそうした人口的な観点から世界史を捉え直していく一冊である。人口は戦力的にも経済的にも重要だから、その変動をおうことで文明の発展、個人の生活の変化について、多くの部分の理由を説明することができるし、これがおもしろい。たとえばバラク・オバマの当選については、アメリカが非白人社会に向かっていなければ実現し

    人間集団の大きな流れの物語──『人口で語る世界史』 - 基本読書
  • 終わりなきモルヒネとしての量的金融緩和──『中央銀行の罪 市場を操るペテンの内幕』 - 基本読書

    中央銀行の罪 市場を操るペテンの内幕 作者: ノミプリンス出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/06/06メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る今の経済は僕にとっては複雑すぎる。デフレが続けば消費をしなくなって結果的に景気が後退するから、金利を引き下げて投資や消費を促し、それでもダメなら量的緩和だ、というのは理屈としては理解できるが、かといってその単純な理屈のままに実体経済に供給された金が反映されるわけではない(単純にやり方がまずいのもあるが)。 低金利は確かに人々を投資に駆り立てる効果があるだろうが、それが生産的なものかどうかははっきりとしない。投資が高リスクなものへと向かい、破綻が早まるだけかもしれない。金が供給されたところで、それがきちんと実体経済に反映されるところまで届くのかという問題もある。需要と供給、そこに住む人達の経済に対する認識、リスクに対する意識、

    終わりなきモルヒネとしての量的金融緩和──『中央銀行の罪 市場を操るペテンの内幕』 - 基本読書
  • 21世紀の戦争はなぜ、どのように変わったのか──『140字の戦争 SNSが戦場を変えた』 - 基本読書

    140字の戦争 SNSが戦場を変えた 作者: デイヴィッドパトリカラコス出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/05/31メディア: Kindle版この商品を含むブログを見るSNS上では常に人々が罵り合っておりまるで戦争状態のようだが、そういう意味での戦場ではなく、実際にウクライナやイスラエルvsハマスといった実在する戦場をいかにSNSが変えたかというレポートである。『これは戦争についてのである。と同時に物語──戦争のナラティブとナラティブの戦争──についてのでもある。』 著者は中東をメインに取材するジャーナリストだが、イスラエルとガザの情勢などを調査・報道するうちにとある大きな変化に気がついたことが書を書くきっかけになったようだ。それは、戦争が、戦車や大砲を用いる物理的なものと、民間人までをも巻き込みソーシャルメディアを駆使したナラティブなものの2つに分かれているという事態

    21世紀の戦争はなぜ、どのように変わったのか──『140字の戦争 SNSが戦場を変えた』 - 基本読書
  • Kindle読み上げでたくさん本を読む - 基本読書

    この何ヶ月かKindle読み上げを利用してけっこうな冊数を読んでいて、なかなかいいぞとかこれは難しいぞという知見が貯まってきたのでここらでいったん共有したい。Kindle読み上げとは何なのかといえば、Kindleのアプリケーションに存在する読み上げ機能を使って音声でを読むというただそれだけのことであり、別に特段のスキルも準備も必要ない(最低限スマホかタブレットは欲しいところだけれども)。設定方法については面倒なのでこの記事では解説しない。Kindle読み上げで検索スべし。 katsumakazuyo.hatenablog.com この記事では方法よりも「そもそもどんなが読み上げに向いているのか?」とかの使用感を中心にしていこうと思う。僕自身も人がやっている(勝間和代さんとか)のを見かけてやってみたのだけれども、正直最初は半信半疑であった。ていうか音声で聞いてたら読み終えるのに時間かか

    Kindle読み上げでたくさん本を読む - 基本読書
  • データ化すれば客観的に評価できるという考えの落とし穴──『測りすぎ──なぜパフォーマンス評価は失敗するのか?』 - 基本読書

    測りすぎ――なぜパフォーマンス評価は失敗するのか? 作者: ジェリー・Z・ミュラー,松裕出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2019/04/27メディア: 単行この商品を含むブログを見る僕の業はWebプログラマで、こうした職業としてはありがちなこととして何社も転々としながら(時にフリーで)仕事をしているのだが、極少人数の企業をのぞけばだいたい「どうやって社員の成果を評価するか」といったところで試行錯誤している。 メンター的な存在が評価するようなケースもあれば、成果をできるだけ定量的・客観的に評価しようとするところもありと様々だが、やはりIT界隈ということもあり後者の機運の方が高い。より納得感のある評価制度があれば会社側も勤めている側もウィンウィンなので、定量的・客観的な評価が「当に」できるのであればそれは良いことなのだけれども、あんまり「こりゃうまくいっている!」というところは

    データ化すれば客観的に評価できるという考えの落とし穴──『測りすぎ──なぜパフォーマンス評価は失敗するのか?』 - 基本読書
  • エリート層に対する痛烈な批判──『エスタブリッシュメント 彼らはこうして富と権力を独占する』 - 基本読書

    エスタブリッシュメント 彼らはこうして富と権力を独占する 作者: オーウェン・ジョーンズ,Owen Jones,ブレイディみかこ,依田卓巳出版社/メーカー: 海と月社発売日: 2018/12/06メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログを見るイギリス社会で富裕層が自らの利益を守るため、下層階級を敵視する階級闘争が存在していることを語った『チャヴ 弱者を敵視する社会』のオーウェン・ジョーンズによる最新邦訳である。今回は弱者側ではなくエスタブリッシュメント側から、彼らがいかにしてイギリス社会に不平等を撒き散らしているのかを歴史的観点、警察、メディア、財界と政界との関わり──などいくつかの側面からみていくことになる。 著者のオーウェン・ジョーンズは言ってみれば(1984年生まれで、チャヴを出した時はまだ20代の若さだが)古典的で強烈な左翼で、エスタブリッシュメントが支配する社会への

    エリート層に対する痛烈な批判──『エスタブリッシュメント 彼らはこうして富と権力を独占する』 - 基本読書
  • 脚本家にとってのバイブル──『ストーリー ロバート・マッキーが教える物語の基本と原則』 - 基本読書

    ストーリー ロバート・マッキーが教える物語の基と原則 作者: ロバート・マッキー,堺三保,越前敏弥出版社/メーカー: フィルムアート社発売日: 2018/12/20メディア: 単行この商品を含むブログを見る世界的に有名な脚講師であるロバート・マッキーの代表作がこの『ストーリー ロバート・マッキーが教える物語の基と原則』であるようだ。ハリウッドなどでもとりあえず読んでけとしてバイブルのように扱われているようで、書の解説も最近オリジナルな短編SF映画制作資金としてクラウドファンディングで2000万以上を集め、米国に渡って準備していた堺三保さんが担当している。僕も、この翻訳版が出る前から編集者など、複数人が書について語っているのをみていたので、ようやく読めるようになってとても嬉しい(原書は1997年だから、20年以上経ってる)。 で、肝心の内容だけれども、”バイブル”と言われるにふさ

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  • 食を通して伝統・文化を知る──『辺境メシ ヤバそうだから食べてみた』 - 基本読書

    辺境メシ ヤバそうだからべてみた 作者: 高野秀行出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2018/10/25メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見る書は高野秀行さんの週刊文春での連載をまとめた一冊である。タイトル通りに、日を含む世界中で、そこだからこそ味わえる”なにか”をべに歩き回った日々が綴られたメシ・エッセイなわけだが、とにかく出てくるもの出てくるもの当にヤバい。ゴリラ、ラクダ肉なんかはまだまだまともな方で、虫がそのまんまの姿でゴロっと雑に放り込まれている意味不明な虫サンドイッチ、人間の胎盤や、虫を(料理と勘違いして)生で喰う、ゴキブリを(間違えて)喰うなどという大チョンボも含み、「こんなもんってよくまだ生きてるよな……」と感嘆してしまう刺激的な内容である。 無論、最初から最後まで人がウッとたじろぐゲテモノ話だけじゃなく、凄い! これはヤバそ

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  • 45年の歴史が一冊に──『ハヤカワ文庫SF総解説2000』 - 基本読書

    ハヤカワ文庫SF総解説2000 作者: 早川書房編集部出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2015/11/20メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (5件) を見る基的な説明をしておくと、書はハヤカワ文庫SFに納められた作品が2000番まで割り振られたということで、記念にSFにマガジン2015年4,6,8月号で行われた特集をまとめて一冊にしたものである。3号に渡って行われたその特集とは、1番から2000番までのSF全てを解説するという離れ業で、隔月刊となってそのぶん分厚くなったにも関わらず3号を費やす巨大特集となったのであった。 には何か追加があるんですか、というのは当然気になるところだが、まず特徴的なこの異常な表紙──未刊になった『ターザン』シリーズを除いた1996点を繋ぎ合わせたもの──はすぐに目につくだろう。これは中で拡大バージョンが数ページに渡って掲載され

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  • 信じがたい凶悪犯罪『花殺し月の殺人――インディアン連続怪死事件とFBIの誕生』 - 基本読書

    花殺し月の殺人――インディアン連続怪死事件とFBIの誕生 作者: デイヴィッドグラン,David Grann,倉田真木出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2018/05/17メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログを見るまるで主題だけみるとミステリィ小説の書名のようだが、現実にあった事件についてのノンフィクションである。しかしその内容ときたら、舞台も背景も殺害方法のなりふり構わなさも調査の方法も、実際に大量の死者が出ているので不謹慎ではあるのだが、とても現実に起こったことだと信じられぬ、映画さながらの展開をみせる。 書名の「花殺し月」とはいささか不思議な言葉だが、事件の舞台であるオクラホマ州で暮らすオセージ族が、5月を「花殺しの月」と呼んでいることに由来している。この季節に、ムラサキツユクサやブラックアイドスーザンといった丈の高い草が小花から光と水を奪い取って、花は折れ花び

    信じがたい凶悪犯罪『花殺し月の殺人――インディアン連続怪死事件とFBIの誕生』 - 基本読書
    taron
    taron 2018/06/08
    滅茶苦茶気になる。
  • 世界はぐんぐん良くなっている──『進歩: 人類の未来が明るい10の理由』 - 基本読書

    進歩: 人類の未来が明るい10の理由 作者: ヨハンノルベリ,Johan Norberg,山形浩生出版社/メーカー: 晶文社発売日: 2018/04/24メディア: 単行この商品を含むブログを見る「10の理由」とか、やけにアッパーな書名が全体的に怪しいものの、訳者が山形浩生さんだったので読んだらこれがちゃんと当たりであった(いちおう弁護しておくと、人類の部分は邦題オリジナルだがそれ以外はおおむね原題通りである)。 内容としては至極単純で、「世界はどんどん前よりも良くなっている」というだけの話ではある。実際、それはその通りだ。『暴力の人類史』など、近年のノンフィクションを読んでいる人間なら「知ってる知ってる。暴力も減って栄養状態もよくなって差別も減って、現代サイコーだよね」と頷くかもしれないが、実は多くの人は世界は悪化しつつあると思っている。たとえば著者によると、イギリス、オーストラリア、

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  • いまさらだけど『ヒナまつり』を読んだらおもしろすぎたのでめっちゃ褒める - 基本読書

    ヒナまつり 1 (HARTA COMIX) 作者: 大武政夫出版社/メーカー: KADOKAWA / エンターブレイン発売日: 2013/08/01メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る『ヒナまつり』。10年近く前から存在する作品だし、「いまさら読んだのかよ」感が半端ないのだけれども、アニメが放映されてから「そういえば友人が褒めてたな……」と思い出して読み始めたらめちゃくちゃ面白くてドハマリしてしまった。この作品、友人は必死にオススメしてくれてたんだけど、なんか「人をバカにしてんのかな?」みたいな話の筋で一ミリもおもしろそうに聞こえなかったんだよね……。 端的にあらすじを紹介すれば、若手のインテリ系ヤクザである新田の部屋に突如として謎の物体があらわれ、そこから出てきた強力なサイキックである中学生ぐらいの女の子のヒナとヤクザの共同生活がはじまる──と言った感じで、なんかヤクザと

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  • 自分が何を知らないのかを知ることの重要性『知ってるつもり――無知の科学』 - 基本読書

    知ってるつもり 無知の科学 (早川書房) 作者:スティーブン スローマン,フィリップ ファーンバック早川書房Amazon「何かを知っている」と言い切るのは、言葉の定義にもよるだろうが、なかなか難しい話だ。たとえば僕は電子レンジがマイクロ波を照射して水分子を振動させることで温度を上げる機械であることを知っているが、そのより詳しいメカニズムはよく知らないし、ましてや自分で部品から電子レンジをつくりあげることなんかできない。 自分を基準にしてしまって申し訳ないが大抵の人が電子レンジについて知っているのはこの程度のものだろう。人間はけっこう賢いし物知りだが、かといって一人で電子レンジを作り上げられるほど、たった1つのモノのすべての側面に精通するほど知ってはいない。書はそうした”人間の無知”についてのである。われわれはいったいどれほど無知なのか。われわれ無知で愚かな人間はどのように物を考え、どう

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  • 転生したら人工知能にさせられ、有無を言わせず居住可能惑星探査に送り出された件──『われらはレギオン1 AI探査機集合体』 - 基本読書

    われらはレギオン1 AI探査機集合体 (ハヤカワ文庫SF) 作者: デニス・E・テイラー,EVILVIT,金子浩出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2018/04/04メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見るSF大会に欠かさず参加し誰かれ構わずSFネタを喋り散らすクソSFオタクであるボブは、無神論者で、人体冷凍保存会社(死亡した直後に頭部のみを切断し、未来の技術が生き返らせられるようになるまで保存しておく会社。ちなみに実在する。)と契約するような人間だが、そんな彼がある日突然の交通事故で死んでしまう──。 意識を取り戻した彼がいるのは、なんと117年後のキリスト教原理主義国家となったアメリカ。そのうえ彼は生身の身体を持たない複製人(レプリカント)*1となっていた! 国家の所有物となった彼に与えられた任務は居住可能惑星探査! 自己増殖する自動恒星間探査機に知的機能の制御係とし

    転生したら人工知能にさせられ、有無を言わせず居住可能惑星探査に送り出された件──『われらはレギオン1 AI探査機集合体』 - 基本読書
    taron
    taron 2018/04/07
    おもしろそう・・・
  • なぜオリンピック開催費はいつも見積もりどおりにいかないのか?『オリンピック秘史: 120年の覇権と利権』 - 基本読書

    オリンピック秘史: 120年の覇権と利権 作者: ジュールズボイコフ,中島由華出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2018/01/24メディア: 単行この商品を含むブログを見る東京オリンピック・パラリンピックの大会運営費用や会場整備費用は、当初見込んでいた3013億を遥かに超えて総予算の計上は現時点ですでに2兆円を超えている。東京都民としては「やっぱりな」と思いつつも、「おいおい、話が違うじゃねえか。なんでそうなるんだ」と呆れるほかないところだが、いったい”オリンピックを運営する”、その裏側ではどのような力学が働いていて、”なぜこうなってしまうのか”。 書は、そもそも現代のオリンピックがスタートしたその瞬間から歴史を辿り直し、その当の経済効果、開催することによるリスク、裏側でどのような陰謀や金が渦巻いているのか──といった政治と利権の構造を明らかにする一冊である。たとえば、特に21

    なぜオリンピック開催費はいつも見積もりどおりにいかないのか?『オリンピック秘史: 120年の覇権と利権』 - 基本読書
  • 整然とした本棚も雑然とした本棚も素晴らしい──『絶景本棚』 - 基本読書

    絶景棚 作者: の雑誌編集部,中村規出版社/メーカー: の雑誌社発売日: 2018/02/22メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (6件) を見るの雑誌で行われていた、ひとの家にお邪魔して棚を拝見してこような連載が書籍化。棚は人の頭の中を表すみたいな格好いい名言もあるし、実際に頭の中を表す人もいるのだろうが、買い集めすぎて数万〜十何万単位になる人々の棚ともなるとあたまのなかにおさまらないだろう、それはもう単なる世界だろうという状態であって、つまりここには各人が作り上げた世界観のようなものが反映されている。 京極夏彦や成毛眞、日下三蔵やら祖父江慎やら(全般的に敬称略)趣味仕事領域も専門ジャンルも異なる人々の棚の中には、雑然としているものもあれば整然としているものもあり(整然としているものの方が多いが)、きちんと書庫に収めている人もいれば生活空間を圧迫しま

    整然とした本棚も雑然とした本棚も素晴らしい──『絶景本棚』 - 基本読書
    taron
    taron 2018/03/18
    本を整然と納めるには、コストがかかるのだよなあ。/熊本地震以降、整理の方向なんだけど。処分するのと同じくらい買ってる自覚がある。
  • 重力波ノンフィクションで今一冊選ぶならこれ!──『時空のさざなみ 重力波天文学の夜明け』 - 基本読書

    時空のさざなみ 重力波天文学の夜明け 作者: Schilling Govert,斉藤隆央出版社/メーカー: 化学同人発売日: 2018/01/10メディア: 単行この商品を含むブログを見る2015年9月にはじめて重力波が観測されて以後、二度三度四度と調子よく観測され、格的に重力波天文学がはじまった感がある。現状、人間ドラマにフォーカスしたものからその科学的な解説を取り扱ったものまで重力波についてのも何冊も出ているけれども、書『時空のさざなみ 重力波天文学の夜明け』はそんな中にあって最新の成果、これまでの歴史、またこれから先の見通しまで含めた包括的な一冊だ。 重力波とは まず最初に重力波について簡単に説明しておこう。 ふたつのブラックホールが両者の重心の周りを軌道運動する連星系になると、最終的には螺旋を描いてぶつかって一体化する。太陽の20倍以上のドチャクソな質量を持つ恒星が潰れてブ

    重力波ノンフィクションで今一冊選ぶならこれ!──『時空のさざなみ 重力波天文学の夜明け』 - 基本読書
  • スポーツロボットバトルが成立する"世界"まで含めて描く──『ストライクフォール』 - 基本読書

    ストライクフォール (ガガガ文庫) 作者: 長谷敏司出版社/メーカー: 小学館発売日: 2016/06/24メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る『BEATLESS』のアニメが間近に迫る長谷敏司さんによる、スポーツロボットバトルアクションSFがこの《ストライクフォール》シリーズである。現在絶賛シリーズ進行中で、目下のところ三巻まで刊行中。実は一巻が出た直後ぐらいに記事を書いていたのだけど、二巻、三巻と進むにつれ面白さが跳ね上がっていき、一巻を読んだ頃には見えていなかった景色が見えてくるようになったので、ここらで再度紹介しておきたい(タイミングよくガガガ文庫作品はKindleで50%還元祭り中だし)。 一巻ではストライクフォールという競技と物語の登場人物の基礎が描かれ、二巻でこの世界の成立背景の一端が明らかになり、三巻でストライクフォールという競技の醍醐味を思う存分最初から最後

    スポーツロボットバトルが成立する"世界"まで含めて描く──『ストライクフォール』 - 基本読書
    taron
    taron 2017/12/19
    まだ、一巻しか読めてない・・・