ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/worldvoice (11)

  • ベルリンで住民投票可決:大手不動産の独占と家賃高騰にNO。住宅の収用と社会化にYES!

    9月26日に投開票されたドイツの連邦議会選挙の結果は日でも伝えられただろう。ポスト・メルケル首相のドイツ政治は、16年ぶりに社会民主党が一党となった。メルケルのキリスト教民主・社会同盟は第二党に転落、環境問題が大きな争点となった結果、緑の党も躍進した。社会民主党の没落が著しいヨーロッパで、久々に中道左派に光が当たったことは興味深いが、私が5倍くらいおもしろいと思ったのは、総選挙と同時に行われたベルリンでの住民投票である。この結果は日語ではちょこっとしか報じられていないが、国際的にはロイター通信、ワシントンポスト、英ガーディアン、ファイナンシャルタイムズ、米誌the nationなど写真入りで詳しく伝えた。 というのも、内容と結果が画期的、もしくは仰天だったからである。住民投票は3000戸以上のアパートユニットを所有する不動産会社の物件をベルリン市が収用することの賛否を問もので、賛成5

    ベルリンで住民投票可決:大手不動産の独占と家賃高騰にNO。住宅の収用と社会化にYES!
  • アルバム制作不可⁉イデオロギーによるブラジル音楽界の分裂

  • 「オーストラリアが感染ゼロ戦略を断念」という話の真相

    ロックダウン中は、一部の公園の遊具が閉鎖されるところも… (Credit:Thurtell-iStock) 『豪首相、「感染ゼロ戦略」を断念』という見出しの日語記事が出たことで、Twitterを中心にSNSでは、オーストラリアはゼロ戦略を諦めた...という話題でもちきりになった。 記事にはこうある。 オーストラリアのモリソン首相は22日、厳格な国境封鎖やロックダウン(都市封鎖)によって新型コロナウイルスの「市中感染ゼロ」を目指す戦略を断念したことを認めた。・・(略) 「都市封鎖を永遠に続けることはできない。どこかの段階でギアチェンジをする必要がある」と述べた。・・(略) この記事の内容だけだと、オーストラリアの国内事情を説明しておらず、一足飛びに「もう感染者数にはこだわらず、感染蔓延していてもロックダウンはせずに、ウィズコロナに方針転換する」かのような印象を受ける。そのため、「オーストラ

    「オーストラリアが感染ゼロ戦略を断念」という話の真相
  • 止まらないアジア人狩り

    私の住むカリフォルニア州の郡は白人の割合の方が少なく、逆に白人がマイノリティでアジア人が多くアジア系のスーパーも日中国韓国、ベトナム、フィリピン、とあり、たくさんのアジア人が暮らしていて、在米20年これといって嫌な思いをした事もない、アジア人が大手を振って生活できる場所でした。 コロナが去年広まって行った時にコロナの出どころが日じゃなくて良かった、と胸を撫で下ろしたのは在外だと自分が祖国の広告塔となり、良い事も悪い事も、あの人日人だよね、と自分に降りかかってくるのです。東日大震災後の放射能が西海岸まで来ている、とか、放射汚染された津波のゴミが西海岸まで流れ着いている、森さんが女性蔑視発言、とかそいういうニュースが流れるとやはり日人としてとても肩が狭いのです。 前大統領が散々コロナをチャイナウィルスと呼んだり、カンフルーとカンフーとフルーを掛けた造語を使ったり、カジュアルなアジ

    止まらないアジア人狩り
  • すれ違っただけで感染!? デルタ株、驚愕の感染力が詳細分析で明らかに...?

    いつになったら収まるのか・・・まったく先が見えない新型コロナウイルスの世界的パンデミック…(Credit:JONGHO SHIN-iStock) シドニー東部地区で、43日間ぶりに新規市中感染ケースが確認され、6月19日時点で6人に増加。クラスターとなり、しばしコロナ・フリーを謳歌していたシドニーも、にわかに騒がしくなってきた。 なぜならば、このクラスターの最初の感染者が、今、「従来型よりも感染力が高い」と言われている『デルタ株』であることが、ゲノム解析で判明したためだ。 デルタ株は、インドで爆発的に感染拡大し、同国を地獄絵図に変えたとも言われる感染力の高い変異株。拡散が速く、これまで感染力が高いと懸念されてきた英国由来の「アルファ株」より、2倍程度の感染力とも言われ、アルファ株と比較して入院リスクが高まることも指摘されている。(参照) さらに、このシドニーのデルタ株感染ケースを詳細に分析

    すれ違っただけで感染!? デルタ株、驚愕の感染力が詳細分析で明らかに...?
  • アラブの裏の顔 - 被害者が加害者にもなり得るという現実:アラブ世界の「現代の奴隷制度」を考える

    イスラエルによるパレスチナ人の住宅立ち退きの詳細が動画で配信されことをきっかけに、「抑圧されるパレスチナ人」のイメージが強まり、世界中でパレスチナ人を支持する方向に風向きが変わりつつあります(以前の記事をご参照ください)。 確かにイスラエルでパレスチナ人は抑圧されています。それは否定のしようがない事実。でも、同じパレスチナ出身の背景を持つアラブが別の場所では抑圧する側に回っていることは、まだ日ではあまり知られていない事実かもしれません。 アラブの裏の顔とは? アラブには裏の顔があります。Human Rights Watch や世界中の人権団体から「現代の奴隷制度」と非難されている外国人労働者への非人間的な扱いです。中東のアラブ諸国、とくに湾岸エリア (サウジ、クゥエート、UAE、オマーンなど) では男性・女性の出稼ぎ労働者が多く働いています。実際、こうした湾岸エリアに旅行すると、ホテルや

    アラブの裏の顔 - 被害者が加害者にもなり得るという現実:アラブ世界の「現代の奴隷制度」を考える
  • クリスマスまでにウイルスを駆逐せよ!豪の新規感染0戦略

    クリスマス。 それは、西洋諸国にとっては特別な日。 教会のミサに参加し、家族・親戚縁者が一堂に介してクリスマスツリーを囲み、定番のクリスマス料理べながらお祝いをする...そう、私たち日人にとってはお正月の元日のようなものだ。 旧宗主国である英国の影響が色濃く残るオーストラリアにとっても、クリスマスは年中行事の中で重要な位置づけの日のひとつとなっている。州を越えてオーストラリア各地に散らばる家族が、クリスマスの日には実家に帰省するのが一般的だ。 しかし、今年は前半から世界的な新型コロナウイルス感染パンデミックに陥り、オーストラリアでは国境を閉鎖しただけでなく、ほとんどの州がそれぞれ独自の判断で州境を閉鎖。国内でありながらも、自由な行き来が遮断されてしまった... クリスマスに家族に会えないなんて!・・・オーストラリア人にとって、これほど悲しく寂しいことはないだろう。 「国民にそんな悲し

    クリスマスまでにウイルスを駆逐せよ!豪の新規感染0戦略
  • 感染拡大からゼロコロナへ!メルボルンの大逆転戦略とは(2)

    最高レベルの規制となるステージ4ロックダウン時のメルボルン中心部の観光名所でもあるカフェ通り「Degraves Street」。(Credit:FiledIMAGE-iStock) 一時は感染が拡大し、メルボルン都市圏では『世界で最も厳しいロックダウン』といわれた111日間に及ぶ長く厳しいロックダウンで、かなりシビアな課題を克服し、新規市中感染ケース0を達成。2020年内には、ほぼ通常の生活を取り戻せるまでになったビクトリア州。 その軌跡を振り返るシリーズ第2回では、実際に州政府が行った対策について取り上げてみようと思う。(第1回はこちら) オーストラリア国内初のマスク着用義務化 最初にビクトリア州が行ったのは、「マスク着用の義務化」だ。 7月8日からメルボルン都市圏と隣接地区でロックダウンとなった後、7月19日にロックダウン該当地区でのマスク着用義務化に言及。23日から施行された。(参照

    感染拡大からゼロコロナへ!メルボルンの大逆転戦略とは(2)
  • 法律を変えていくアルゼンチンの女性たちの強さ

  • シアトルでも日本人女性が暴行を受け重傷、衝撃を受ける日本人コミュニティ

    3月3日付けの地方テレビ局「KIRO7」(https://www.kiro7.com)  シアトルで日人女性が襲われ重傷を負ったというニュースは、日人コミュニティに大きな衝撃を与えた。 ショッキングなニュースが、シアトルの日人コミュニティを襲った。シアトルの「中華街-インターナショナル・ディストリクト」で、日人女性が見知らぬ男にいきなり襲われ重傷を負ったのだ。3月3日付けの地方テレビ局「KIRO7」の報道によると、シアトル東部の公立高校の日語教師である日人女性、那須紀子さんが、2月25日の夜、パートナーの男性と道を歩いていたところ、何の前触れもなくいきなり見知らぬ男に襲われ、石の入った下で顔面を強打された。 那須さんの話によると、彼女は気を失って倒れたあと、出血による呼吸困難で意識を回復したものの、意識は朦朧として何度も気絶しそうになった。病院に搬送され、鼻や頬など広範囲にわ

    シアトルでも日本人女性が暴行を受け重傷、衝撃を受ける日本人コミュニティ
  • パリ17区で起こった日本人への塩酸襲撃事件で考えさせられること

    2月10日(水)夕刻、パリ17区の公共空間において、在仏日人が友人と3人でいたところ、フードをかぶり、下を向いて歩いてきた3人組から、いきなり顔に向けて液体強酸をかけられるという衝撃的な事件が起こり、在仏邦人を震撼とさせています。このニュースの第一報は、在仏日大使館から、在仏邦人に向けての注意喚起のメールが送られてきたことから、公になりましたが、当初、このニュースは、フランス国内では一切、報道されることはなく、このような凶暴な事件が報じられないことを不思議に思っていました。 この被害者は、近くに見えた不審なグループに警戒していたものの、グループのうちの一人が液体の入ったボトル(工具店などで普通に購入できるもの)を取り出した瞬間に危険を察知し、手で顔をガードしたために、幸いにして顔には液体がかからなかったものの、掌に火傷を負ったため、すぐにその場を避難した後に、医者の診断を受けたところ、

    パリ17区で起こった日本人への塩酸襲撃事件で考えさせられること
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