フィンランドの南東部からロシアの北西部にかけて、「カレリア地方」と呼ばれる地域があります。この地域は中世以来、バルト帝国とロシア帝国とが覇権を争ってきた地域であり、現在、西側は独立したフィンランドの一部、東側はロシア連邦のカレリア共和国となっています。 このカレリア地方には、フィンランド側とロシア側に、遺伝学的には同一の民族が住んでいます。しかし、その生活環境は大きく異なっています。フィンランド側のカレリアでは、人々は都会的で衛生的な環境で暮らしています。一方、ロシア側のカレリアでは農業が主たる産業であり、フィンランド側と比べると衛生環境はよくありませんでした。 ところが、自己免疫疾患の一つである1型糖尿病の罹患率をみますと、フィンランド側カレリアの住人は、ロシア側カレリアの住人に比べて約6倍も高かったのです。 移民の研究からさらに、移民の研究からも重要なことがわかりました。一般的に衛生状

