子供の頃から地図が大好きで,暇さえあれば地図を見ていました。その中で,日本地図の北の端にわずかに顔を出す陸地,それが不思議でした。 やがて,それが樺太(サハリン)とか沿海州(プリモーリエ)と呼ばれる所で,「ソビエト連邦」という外国の一部であることを知り,子供心に「外国とは近いものだなぁ」と感動しました。しかし,当時は冷戦真っ只中で,その土地に何があるのか?どんな街があるのか?など情報として接することはなく,深い謎に包まれた地域でした。 当時はこの地域のことで,最も新しい情報といえば,毎日NHKラジオ気象通報で読まれる「シスカ」「ハバロフスク」「ウラジオ」などの気象データぐらいだったでしょうか。ソ連からの日本語ラジオ放送もありましたが,多分に宣伝(プロパガンダ)の要素がありました。 何があるか全く分らないことが,却って恐怖感を煽り,「暗くて怖い所だ」と勝手に想像していました。 そんな怖いもの