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  • 『家族の庭』 これからの差別の形

    映画・洋画を問わず、ネタバレ・あらすじを交えて感想(レビュー、 批評、 解説…?)を語りながら、映画の魅力を再発見していきましょう。ラストを明かすことも。 とても面白く、そして興味深い映画だ。 『家族の庭』に起伏に富んだストーリーはない。作は、ある一家の1年にわたる日常を綴っており、それはあたかも『赤毛のアン』や『若草物語』の真ん中の数章を読むようだ。そこにストーリーなんてものはない。 では『家族の庭』が何を描くかといえば、人々のライフスタイルそのものである。それはあまりにも戯画化され、滑稽なほどだ。事実、IMDbでは作をコメディに分類している。 しかし作は、コメディとして観るにはシニカルすぎる。 これまで『マディソン郡の橋』や『プレシャス』に関連して述べてきたように、富裕層貧困層にはそれぞれを特徴付けるものがある。 そして『家族の庭』を観れば、それが金銭的な貧富にとどまらない

    『家族の庭』 これからの差別の形
    taskapremium
    taskapremium 2014/04/26
    身分や身体的特徴による差別は許されるものではないが、これはみずから選び取ったライフスタイルのもたらす差別なのだ。その報いは甘んじて受けねばならない。>
  • 『闇の列車、光の旅』 これは銀河鉄道ではない

    映画・洋画を問わず、ネタバレ・あらすじを交えて感想(レビュー、 批評、 解説…?)を語りながら、映画の魅力を再発見していきましょう。ラストを明かすことも。 闇の中から浮かび上がる巨大な影。 いかめしい貨物列車。 一縷の望みを託した人々が、群がり、しがみつく。 なるほど、この逃亡劇に『闇の列車、光の旅』というタイトルをつけた配給会社の気持ちも判る、印象的なシーンである。 闇の中の列車は、あたかも星空を駆ける銀河鉄道のように、現実離れして見える。 しかし、作はそんなロマンチックなものではない。 原題は『Sin nombre』。「名無しさん」とでも訳せば良いか。 陳腐な表現で恐縮だが、『闇の列車、光の旅』は暴力と純愛を描いた作品である。 名もなき不法移民たちと、抗争に明け暮れるギャングたち。 暴力が激しければ激しいほど、渦中の純愛が際立つ。 思えば、『仁義なき戦い 広島死闘篇』も、ヤクザが

    『闇の列車、光の旅』 これは銀河鉄道ではない
  • 『小さな村の小さなダンサー』 踏み込まない理由

    映画・洋画を問わず、ネタバレ・あらすじを交えて感想(レビュー、 批評、 解説…?)を語りながら、映画の魅力を再発見していきましょう。ラストを明かすことも。 【ネタバレ注意】 実は、エンドクレジットを見て驚いた。 中国ユニットのクルーの名がぞろぞろ出てきたからだ。 もちろん、前半は中国が主要な舞台になるし、江青の記録映像も出てくるし、たしかに中国側の協力がなければ制作しにくい映画である。 しかし、私は映画編を観ながら、このオーストラリア映画は慎重に過去の中国を再現しているけれど、中国の協力なしに作ったのだろうと考えていた。 なぜなら、毛沢東をおちょくる場面があるからだ。 『小さな村の小さなダンサー』という邦題や、少年の顔写真をあしらったポスターや、少年時代を強調した予告編などは、まるで『リトル・ダンサー』にあやかろうとするかのようだが、作の原題は『Mao's Last Dancer』

    『小さな村の小さなダンサー』 踏み込まない理由
    taskapremium
    taskapremium 2013/02/27
    素晴らしい映画評。A-k in
  • 『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』 毎日かあさん、時々とうさん

    映画・洋画を問わず、ネタバレ・あらすじを交えて感想(レビュー、 批評、 解説…?)を語りながら、映画の魅力を再発見していきましょう。ラストを明かすことも。 自分が、恋人が、肉親が、難病に侵されて余命いくばくもないことが判ってしまったら、あなたはどうする? そんなテーマの作品が毎年続々と作られている。園子温監督が余命モノと名付けたこのジャンルは、昔から存在したものの、『世界の中心で愛を叫んだけもの』もとい『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年)のヒットあたりから激増したように思う。 テーマがテーマなだけに、個々の作品は真摯で感動するものが多い。 とはいえ、こう続けて観ていると、不謹慎かもしれないが飽きが来るのは否めない。 ところが、題材は難病なのに、ジャンルとしては余命モノなのに、他の作品から一線を画しているのが、『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』である。 それは、劇中の医師のセリフが

    『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』 毎日かあさん、時々とうさん
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