日本映画・洋画を問わず、ネタバレ・あらすじを交えて感想(レビュー、 批評、 解説…?)を語りながら、映画の魅力を再発見していきましょう。ラストを明かすことも。 とても面白く、そして興味深い映画だ。 『家族の庭』に起伏に富んだストーリーはない。本作は、ある一家の1年にわたる日常を綴っており、それはあたかも『赤毛のアン』や『若草物語』の真ん中の数章を読むようだ。そこにストーリーなんてものはない。 では『家族の庭』が何を描くかといえば、人々のライフスタイルそのものである。それはあまりにも戯画化され、滑稽なほどだ。事実、IMDbでは本作をコメディに分類している。 しかし本作は、コメディとして観るにはシニカルすぎる。 これまで『マディソン郡の橋』や『プレシャス』に関連して述べてきたように、富裕層と貧困層にはそれぞれを特徴付けるものがある。 そして『家族の庭』を観れば、それが金銭的な貧富にとどまらない
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