この春、大学に入学し、キャンパスライフをおう歌している学生も多いのではないでしょうか。 関西の大学では、自己紹介などで学年を伝えるとき、「○年生」ではなく、「○回生」という言い方が定着しています。 なぜ「○回生」という言い方をするようになったのか? 大阪出身で東京の大学に通った記者と、石川出身で京都の大学に通ったディレクターがその謎を追いました。 (なんでなん取材班 大阪放送局 記者 泉本亮太 / ディレクター 木下央之) なぜ○回生、学生たちは… 「○回生」の謎。 まずは使っている本人たちに尋ねてみようと、学生の街・京都へ。 「あなたは今、『何年生』ですか?」 取材班はあえてこのように聞いてみたのですが、返ってきたのは…
民衆史の研究者である今西さん。 北海道の大学を定年退職後、京都の自宅で一人暮らしをしていると聞いていた。 ついこの前の正月も、今西さんと年賀状や電話のやりとりをした。 退職後も精力的な研究活動をしている今西さんのことだ。海外調査にでも行っているだろう。 そう思って、最初は深刻には考えなかった。 しかし、連絡がとれなくなってもう3か月が経つ。 さすがにおかしい… 思い切って京都市内の今西さんの自宅を訪ねることにした。 すると、郵便受けには郵便物がどっと溜まっている。 ああ、これはただ事ではないー 堀さんは、すぐに近所の交番に駆け込んだ。 「知人と連絡が取れず、家は荒れた状態なので、調べてください」 警察官に訴えたが、台帳を見て調べたうえでこんな返事が返ってきた。 「警察は第三者に対しては何も言えません」 「調べたかったら弁護士を立てたらどうですか?」 それでも堀さんは食い下がった。 「とにか
「私はただ自由に生きたい、そして安全に生きたい。だから香港には戻りません」 そう話すのは、香港の民主活動家、周庭さんです。 今月3日、自身のSNSで現在はカナダに滞在し、現地の大学に通っていることを明かしました。 2021年に刑務所を出所した後、2年半にわたって沈黙を続けていた周庭さんに何があったのか。話を聞きました。 周庭さんとは 周庭さんは、2014年に行われた民主的な選挙を求める抗議活動「雨傘運動」の中心メンバーで、民主化運動の「女神」とも呼ばれていました。 雨傘を広げて警察と衝突する市民(2014年9月28日) 日本の音楽やアニメが好きで、独学で覚えたという流ちょうな日本語で香港の民主化に向けた支援を訴えてきました。 日本記者クラブでの会見(2019年6月10日) 2019年6月の大規模な抗議デモに関連して、違法な集会への参加をあおった罪で実刑判決を受け、2021年6月に刑務所から
日本人の祖先、と聞いてどんなイメージを持つでしょうか? 実は東南アジアのタイの奥地に暮らすある少数民族が、“最初の日本人”の「親戚」とも言える存在であることが近年のDNA解析から分かりました。 今回、日本のメディアとして初めて接触することに成功したその民族とは? (新番組「フロンティア」取材班 小山佑介 / 福原暢介) その民族の名は「マニ族」 タイ南部、マレーシアとの国境近くに位置するパッタルン県。 マニ族はその山間の奥深くに住み、現地で“森の民”と呼ばれています。 数千年にわたり、外部との接触を絶ってきたと考えられています。しかし、森で食料が取れなくなったため、4年ほど前に山の近くの村におりてきて、現代文明と関わりを持ち始めたといいます。 私たちは、マニ族を少数民族として保護する政策を取っているタイ政府の許可を得て、今年7月、マニ族に会いに現地に向かいました。 タイ パッタルン県 初日
「勉強も仕事も結婚もすべてうまくいかず、気づいたら20年ひとりぼっちで過ごしていました」 及川奈穂さん、57歳。 これまでの人生は、苦労の連続でした。 勉強は小学校低学年からついていけず。 仕事の覚えが悪く何度も職場から解雇される。 人間関係もうまくいかず、結婚生活も長く続かなかった- なぜ何もかもうまくいかないのか? 検査を受けて告げられたのは「境界知能」でした。 (大阪拠点放送局 ディレクター 磯貝健人) 「境界知能」とは、いったい何なのか。 「境界知能」は、知能指数(=IQ)に関係して、専門家の間で用いられている言葉です。 「知能指数」で、「平均的」とされる部分と、「障害」とされる部分の「境い目」にあたるところが、「境界知能」と呼ばれています。 当事者の及川さんは、「その実態を知って欲しい」と、今回取材に応じてくれました。
東京電力福島第一原子力発電所にたまる処理水の放出が進められています。国は安全だとしていますが、SNSではさまざまな声が出ています。 その中で、多くの投稿があるのが「処理水に含まれるトリチウムが生物の体内で濃縮される、生物濃縮が起きるのではないか」という疑問です。 生物濃縮はしないとされていますが、どういう理由でしないのか。 トリチウムの取り扱いを研究してきた専門家や放射線の影響に詳しい専門家などに取材してまとめました。 Q.生物濃縮って? そもそも「生物濃縮」ってどのようなことなのか? 「環境中の特定の物質が生体内に濃縮・蓄積されること。食物連鎖を経て、濃縮率が数十万倍以上に達することもある」(「広辞苑」より) 海の生物の場合、プランクトンを小さな魚が食べ、その魚をさらに大きな魚が食べるという食物連鎖を経て、ある物質がより大きな魚にたまっていくという現象です。
原材料価格などコストが高騰する中、中小の事業者が不当な値下げなどを強いられていないか。企業間取り引きの監視を強化している公正取引委員会は10日、「他店より高い商品があれば値下げする」と宣伝していた首都圏のスーパーが、一部の商品の値下げの負担を納入業者に補填(ほてん)させていたと公表しました。 公正取引委員会によりますと、横浜市に本社を置き、首都圏でスーパーを展開する「オーケー」が「値下げ分を納入業者に負担させている」という情報が寄せられました。 公正取引委員会は独占禁止法違反の「優越的地位の乱用」に当たる可能性があるとみて、ことしの春ごろ、オーケー側に任意で資料の提出などを求めたということです。 「オーケー」は「他店より高い商品があれば値下げする」と宣伝し、出店数を増やしていますが、公正取引委員会から資料の提出を求められたあと、納入業者に一部の商品の値下げの負担を補填(ほてん)させる対応を
北海道蘭越町にある地熱発電の調査現場で蒸気が噴出している問題で、掘削を行っていた会社は、現場の敷地内で採取した水から非常に高い濃度のヒ素が検出されたと、6日夜、新たに発表しました。会社では周辺の住民に注意を呼びかけるとともに関係機関と対応を協議しています。 6月29日、北海道蘭越町湯里の山中にある地熱発電に向けた資源量調査の掘削現場で数十メートルの高さまで蒸気が噴出し、6日夜の時点でも噴出が続いています。 掘削工事を行っていた「三井石油開発」は6日夜、7月3日と5日現場の敷地内で採取した水から非常に高い濃度のヒ素が検出されたと発表しました。 このうち、5日採取した水には1リットルあたり15.9ミリグラムのヒ素が含まれていて、これは国が定める飲料水の基準の1590倍にあたるということです。 会社では、これらの水を水道水や農業用水として使われていない近くの沼に放出するなどしているということです
日本維新の会の鈴木宗男参議院議員は、検討していた大型連休中のロシア訪問について、ロシア政府要人との面会の調整がつかなかったなどとして取りやめました。 日本維新の会の鈴木宗男議員は、3日から今月7日の日程でロシアを訪問したいとする海外渡航届を提出し、参議院議院運営委員会の理事会で許可されましたが、党の幹部は「国益にマイナスにならないかなどを総合的に考えて判断してもらいたい」と慎重な対応を求めていました。 鈴木氏は、ロシア政府要人と面会できるよう日程の調整を続けてきましたが、面会できるめどが立たないなどとして、訪問を取りやめることになりました。 鈴木氏は、みずからのブログで「ロシアへの日程は再検討となった」としています。 ロシアへの渡航をめぐり、外務省は去年3月、ウクライナとの国境周辺の地域を除くロシア全域について、「危険情報」を渡航中止を勧告するレベル3に引き上げています。
日本学術会議の会員の選び方などを見直す法律の改正案について、政府は、今の国会への提出を見送ることになりました。学術会議との今後の議論で改正案の内容に理解が得られなければ、政府は、会議を国の機関から切り離して民間法人にすることも含め検討する方針です。 国の機関である日本学術会議について、政府は、会員の選考に関与する第三者委員会の設置などを盛り込んだ法律の改正案を、今の国会に提出する方針でした。 しかし、学術会議は「独立性が損なわれる」として、改正案に反対しているほか、立憲民主党の安住国会対策委員長も「これだけ当事者が反対する中で提出すれば、蛮行と言える」と述べるなど、野党側も反発を強めていました。 岸田総理大臣は20日、法案を担当する後藤経済再生担当大臣と協議し、これ以上、会議との対立が深まるのは避けるべきだとして、今の国会への提出を見送ることを決めました。 岸田総理大臣は「後藤大臣に対し、
「ささやかでも、ヒーローになれる」カズオ・イシグロが語る「生きる LIVING」 2023.03.07 2023年1月、アメリカ映画界最高の栄誉とされるアカデミー賞のノミネートが発表されました。 その中に意外な名前がありました。ノーベル文学賞受賞者で日系イギリス人の小説家、カズオ・イシグロさんです。 日本映画の巨匠、黒澤明監督の代表作「生きる」を原作にした映画、「生きる LIVING」の脚本を担当し、アカデミー賞の脚色賞(原作がある作品の脚本化が対象)にノミネートされたのです。受賞すればノーベル文学賞受賞者がアカデミー賞も受賞することになります。 なぜ、70年以上も前の映画を現代によみがえらせることになったのか。 イシグロさんがNHKの単独インタビューに答えました。
小松原一身 社長 「20年ぐらい前、中国のメガネ工場を視察したときのことです。そこに、私の会社のメガネがバラバラになって無造作に置かれていました。それをもとに金型が作られ、デザインだけまねた模倣品が作られていたんです。そこまでするのかと、唖然としました」 会社を設立したのは1984年。設立当初は、アパレル大手のメガネなどを受託生産していましたが、バブル崩壊後の1990年代から自社ブランドの生産に注力。東京・銀座にも直営店を構え、28人の社員を率いるまでに成長しました。 小松原さんが何より大事にするのが、デザインです。 「メガネは身につけた人の気分を切り替えるアイテム」として、ファッション性を重視した高級メガネやサングラスを数多く生産。愛好家を着実に増やしてきました。 メガネ作りは、私たちの想像以上に時間がかかります。 社内では、県内外から集まった6人のデザイナーたちが日夜、新しいメガネのフ
この冬一番の強い寒気が流れ込んだ先月下旬、広島市の公立中学校で、ジャンパーを着て登校した生徒が「校則」に基づいて、着てこないよう教員から指導を受けました。 生徒はその後、発熱したということで、保護者は「ルールを改めてほしい」と話しています。 保護者や学校によりますと、広島市内で雪が強まった先月25日の朝、市立の中学校で2年の男子生徒がジャンパーを着て登校したところ、校門で教員に呼び止められて校則にあたる「生徒指導規程」に基づき、着てこないよう指導を受けたということです。 生徒はジャンパーを脱ぎ、下校する際も着なかったということです。 この日はこの冬一番の強い寒気が流れ込み、気象台の観測では広島市の最低気温はマイナス4.2度、最高気温は3.1度でした。 生徒は翌26日の夕方に発熱していることがわかり、その後、回復したものの今月1日まで欠席したということです。 この学校の生徒指導規程では、寒い
ウクライナのコルスンスキー駐日大使が兵庫県を訪れ、ウクライナ人の学生も受け入れている神戸市の大学で特別講義を行い、現地の状況を説明するとともに避難者の受け入れに感謝しました。 コルスンスキー大使は18日、ロシアによる侵攻前から交流がある兵庫県を訪れ、神戸学院大学のポートアイランドキャンパスでは、オンラインを含め学生およそ100人が参加して、特別講義を行いました。 この中で、コルスンスキー大使は、先月、ウクライナに帰国してみずから撮影した現地の町並みや活動の様子の写真などを紹介しながら、母国では、多くの市民が家族や住む場所を失い、今も厳しい生活を余儀なくされていることを説明しました。 続いて、質疑応答が行われ、学生たちは「日本のウクライナ支援は十分か」などといった質問をしていました。 コルスンスキー大使は「日本からは、政府と国民から多くの支援をいただいている。そして、日本の避難者受け入れにお
「これは最悪だ」 まもなく就任する監督の名前を知った時、立教大学男子駅伝チームの斎藤俊輔は思った。 彼は楽しい大学生活を送ろうと、練習があまりきつくなさそうな立教大学に入ったのだ。 ところが監督になるのは日本一に輝いた現役バリバリのランナーだった。 人生は、登場人物がたった1人加わっただけで、大きく変わってしまうことがある。 斎藤の人生は思い描いていた方向と真逆に、動き始めた。 (宮崎放送局 林田健太) 斎藤の大学生活が大きく変わるきっかけは、3年前の立教大学の一室でのできごとにさかのぼる。 大学の職員の林英明が、総長から相談があるとじきじきに呼び出されたのだ。 林は職員として働きながら、コーチの肩書でときおり駅伝チームの練習をみていた。チームのOBでもあるが、これといった実績はない。林が部屋に入るなり、総長は要件を話し出した。
「プーチン氏は偉大な戦略家から最悪の戦略家になってしまった」 国際的なリスク分析で知られるアメリカの国際政治学者イアン・ブレマー氏は、ウクライナへの侵攻を続けるロシアのプーチン大統領について、こう語りました。 ロシアによる軍事侵攻で世界は大きく変わり、二度と元には戻れないと指摘するブレマー氏。 いったいなぜ元には戻れないのか。今後、世界はどうなってしまうのか。ブレマー氏の分析です。 (聞き手 アメリカ総局 佐藤真莉子) ※以下、ブレマー氏の話 軍事侵攻が始まったとき、どう考えたか? 残念ですが、ロシアはウクライナに侵攻すると思っていました。 プーチン大統領とロシア政府が「ウクライナのナチス政権がウクライナ南東部でロシア市民に対する大量虐殺行為を行っている」と国民に訴えた時点で。しかし、国土を丸ごと奪おうとしたことにはかなり驚きました。ロシアの侵攻はウクライナ南東部だけに限られる可能性の方が
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まってからおよそ5か月。東部を中心に激しい攻防が続き、ウクライナ情勢の行方は見通せないままです。 こうした中、最近、「ウクライナにロシアとの交渉を促すべき」という立場を示す『和平派』、「ウクライナの徹底抗戦を支援すべき」という立場を示す『正義派』という言葉も使われるようになり、両者の間で議論が活発化しています。 長期化するウクライナ情勢のいわば“出口戦略”をどう描くべきなのか。 異なる立場の2人の日本人研究者に話を聞きました。 (聞き手 国際部 北井元気) 「和平派」の立場をとる東京大学の和田春樹 名誉教授は? 東京大学 和田春樹 名誉教授 長年にわたってロシア史を研究してきた東京大学の和田春樹名誉教授。いわゆる『和平派』としての立場をとっています。 和田教授は、ロシアによる軍事侵攻が始まってまもない3月15日、国内の研究者たちと連名で「ロシア軍とウク
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く