装備や食糧をできるだけ持たずに、長期間単独で山を歩く“サバイバル登山”という独自の登山スタイルを30代で確立し、実践してきた登山家の服部文祥さん。 “自分の力”で自然の中を生き抜くことにこだわり、やがて狩猟や、廃村での自給自足の生活に辿り着いた登山家は、“生きる”ことをどう捉えているのか。心身のパフォーマンスを保つために大切にしている時間とは何か。 その思想と実践、そして現在地について聞いた。 意外に「めんどくさい」裏山のタケノコ掘り斜面に建つ自宅の庭から、細い道を歩いて裏山の竹林に入っていく。 「ここに隠しておいたんだ」という鍬(くわ)を手に持った服部文祥さんは、竹林をざっと見渡し、地面からちょこんと頭を出した竹の新芽を次々と見つけていく。 「こんな都会の街なかにも、食えるもんがけっこうあるんだよね。この時期ならタケノコ、フキ、ノビルとかさ」 タケノコを壊さないように周りの土を掘ってから
![サバイバル登山家・服部文祥が、廃村に辿り着いた理由「めんどくさい。でも、それが生きるということ」 | DIG THE TEA](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/353c6bd4fd60446a701ce967b1f5c0d4e3fee593/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fdigthetea.com%2Fcms%2Fwp-content%2Fuploads%2F2022%2F05%2F069_digthetea_hattorisan-1600x1067.jpg)